【2016年度おうちから起業講座】オープンセミナー開催しました

投稿者:wp_admin

【2016年度おうちから起業講座】オープンセミナー開催しました

今月から始まる連続講座に先立ち、1月20日にオープンセミナーを実施しました。
この冬一番の寒さで途中雪もちらつく寒い一日でしたが参加者の方とは距離の近い和やかな会となりました。

池袋会場と2拠点開催

今回は初めての試みで池袋にある日の出ファクトリーと2拠点で同時開催。日の出ファクトリーはものづくりのシェアアトリエ。「池袋ではマルシェに出店していたりして頑張れてるけどもっと実力があるし、力を出したいと思っている女性たちを応援したい」という思いで場の運営をしています。この講座で一歩を踏み出せる女性が各地で増えるといいよね、ということでお互いの地域を行き来したりということも検討しつつ実験的に始めました。

登壇者事業紹介

Polarisの事業紹介、日の出ファクトリーの事業紹介の後に登壇者より事業紹介をいただきました。

アートを通して自分なりのこだわりを。 リトミック講師 永田衣里さん

おうちではピアノも教えています。教室を立ち上げたのは2015年3月。音大を卒業した後にピアノ講師をしていました。その後音楽事務所に就職してバイオリニストの五嶋みどりさんのアシスタントをしていました。タレントのマネージャー業のようなことですね。コンサートの企画、運営もしていました。そのうち結婚して子供ができたんです。出産後も同じ仕事ができるかというと難しくて、一度ツアーに出ると1ヶ月帰ってこないということもざら。止むを得ず仕事を退職しました。
赤ちゃんとの生活も楽しかったんですけど、離職前は仕事をしながらかなり走っていたので、いろいろもやもやしていたところにセタガヤ庶務部に出会いました。
音楽事務所の仕事は事務の仕事もあったのでやれることもあるかなと思って所属しました。

Polarisに出入りするようになって活躍している女性に出会ってたくさん刺激を受けました。

自然と私も何かしたいという気持ちになり、最初はサークル的にリトミックを1年くらい教えていました。その後今日の会場の3階にあるGardenがオープンという話を聞いて教室を開くことにしました。
最初の段階は全然お客さんがいなくて二人とか。今はクラスも4つに増えて自宅のピアノ教室も開始しました。

昨年の冬に第2子妊娠がわかってどうしようかと思ったんですけど生徒さんもいるしやめるわけにはいかないと思っていました。
問い合わせも結構あって断っている状態なので、この春からはさらにクラスを増やす予定です。

今は自分の子育てのベースを整えながら一人でできる事業をしています。デザイナーさんのfancomiさん、ハラミライの三橋さん、カメラマン兼デザイナーさんにアート周りを手伝ってもらって自分でやれないことはプロの手を貸してもらっています。

地域のママをつなげる。 mamact 代表 松井彩子さん/古川千春さん

mamactの松井と申します。それぞれ自己紹介から始めたいと思います。就職したのは埼玉県の公立の教員。先生は朝から夜まで仕事で、持ち帰りの仕事もあったけどやる気いっぱいで勤めていました。
子どもが生まれて主人は家を開けることが多く、娘や息子の運動会、参観日も誰も見られないんじゃないかと思って育児と仕事のバランスで葛藤しました。その後退職。自分に残ったものが音楽だけでした。まずはリトミックを小さく始めました。その後自宅のピアノ教室を開いて今は14名の生徒さんがいます。
子どもがいて悶々とした気持ちの育児中のママを音楽で楽しくしていけたらと思ってイベントを開催しています。イベントをしていく中で調布市で繋がった人たちもたくさんいます。

mamactの古川と申します。事業としては自宅の方でカルトナージュ教室をやっています。カルトナージュを始める前はものづくりとは関係のないところにいたんです。若い時はずっとスポーツに没頭していました。子どもが生まれて産休を取りました。でも打ち込んでいたスポーツがなくなったら自分に何も残っていないと、どうしていったらいいのかと悩んでいました。その時にカルトナージュに出会いました。でも子連れで行ける教室もなくて、なかなか行けませんでした。
そのうち主人に助けてもらいながら教室に行くことができ、資格を取得しました。
取得したものの自分で教室をどうやっていったらいいのかわからない状態でした。その時におうちから起業講座に参加して、松井さんに出会って思いを聞いたら共感できる部分が多かった。

子供を連れてお出かけしたいな、と思ってるママ、スキルを持ってるのにどうしたらいいのかわからないママ、地域で色々やりたいと思ってるママを繋げられないかなと活動をしています。

苦労しているところは集客と会場費。会場のところをタイアップ企画ということで地域の人に協力してもらえないかと活動してきました。今後は飯野病院(調布市駅近くの産院)とフォルクスワーゲンで2階のデットスペースになっているところを押さえることができました。

会場の協賛がついたイベントをしたいというのが目標でした。アンプッチ(調布市仙川のカフェ)では入場特典をつけて開催できることになってとても嬉しいです。

周りのママ友の後押しであれよあれよとオリジナルブランドまで 古内珠樹さん

アクセサリーを作っておりますミウジィの古内と申します。子どもが3人いて6年生と5年生と、2年生。2年生が幼稚園までは専業主婦をしていました。小学校のお母さんたちが役員活動をしていく中で活動的に動いているのを見てやろうと思ったのがきっかけです。
一人でやっていると孤独なので仲間と共同出店など行っています。シーナと一平というスペースで出店したり、ぶくろマルシェでも友人と一緒に出店。南池袋公園や要町ご近所フェスティバルでも出店しています。要町は幼稚園のママ友が立ち上げメンバーで誘ってもらいました。
最近は子供向けのイヤリングを作ったりしています。

(中島(日の出ファクトリーオーナー)) 最初は好きで作ってたんですよね?

幼稚園のお迎えもあったので内職ならできるかなと思って始めました。技術指導がしっかりしてたんですけど割に合わなかったので自分でやろうと思って。。

(中島)界隈でそのアクセサリーをつけてるとそれはミウジィのじゃないかと言われるくらいって聞きました。

最初は好きで作って一人で身につけてました。それを見て「私もつけたい」というふうに言われて材料費のみで作ってあげてて。勧めてくれた友人が4人の子育てをしながら教室に通ってアイシングクッキーをしているバイテリティのある人で、彼女が背中を押してくれました。

(中島)子育てしながらというのがベースなんですよね?

上と下が男の子なので不測の事態があります。なので、子どもを見ながらやれる形を取るようにしています。自転車圏内。義理母が家で洋裁の仕事をしながら子育てをしてた人で、介護もしていました。自分がそういう働き方を選んでくれたのをよく思ってくれて「ありがとう」と言ってくれて・・ 応援してくれてます。

(中島)立ち上げてから何年めでしたっけ?

3年目。最初の夢はタッセルを付けてくれる人がいたらいいなと思ってました。こつこつと自分のペースで広げていきたいです。

パネルディスカッション

続いて弊社代表大槻をモデレーターに市川(取締役 ファウンダー)も加わり、それぞれの会場で話を掘り下げていきました。

市川:カラーセラピストとして個人で開業。NPO作ったり合同会社作ったり。自分自身も共感できることもあったけど。せっかく自分でやるんだからやりたいことをしっかり見つけるということができればいいと思った。自分でいくら必要?何屋さんなの?世の中のセオリーではなく自分らしくできればいい。

大槻:趣味から仕事にしたいと思った覚悟はどんなこと?

永田:子供の時からずっと音楽をやっててゆくゆくは音楽の先生をやるんだろうなと思っていてそのために進学もした。教えなくても音楽を仕事にしたいと思っていた。

松井:小さい頃から音楽をやっていた。小学校の教員をやってる時も休み時間に鍵盤ハーモニカを使ってコンサートをしたり。自分の中で音楽が芯になってるなというのがあった。音楽が家族の中になかったら自分は参っちゃってるだろうなと思う。自分としてはそうなのでやりたい、繋がりたいという気持ちが強くなった。

大槻:古川さんはスポーツからということで何のスポーツをしてたんですか?

古川:バトミントンです。その時はそれしかしてなくて、それが仕事だったので会社でも雑用という感じだった。バトミントンとったら事務もよくわからないし何ができるんだろう?と悩んだ。カルトナージュにであって、その時に派遣講師として高齢者施設に行ってみないかと誘われた。先生として行くようになって自分が役に立つという経験をして会社を辞める決断をした。
mamactにでは見守り保育つきの教室を提供している。

市川:おうちから起業の特徴かもですが、思いが優先。世の中には起業がしたくてする人も多いから、おうち起業の素敵なところ。融資とかに行くと結構甘いとか言われがちだけど本来は思いが必要。

大槻:起業がしたいで来る人は断るという話を聞いた

市川:法人も3年後まで生き残るのが難しい。

大槻:最初は生徒さんが少なかったり、会場の確保が難しかったりというのがあると思うけど沈んでしまった時に何がきっかけで今につながっている?

永田:お客さんに恵まれた。口コミ。ちらしはすこやか(調布市の子育て支援施設)にペラっと貼るくらいなんだけど今は来てくれる。

大槻:リトミックのレッスン中に心がけてることは?

永田:クラスの雰囲気が暖かいものになったらいい。単発受講は受け付けてない。単発の方が赤ちゃん連れにはいいと思ってるけどいつも同じメンバーでお互いの成長を見届けられるようにしたい。クラスの人数も8名マックスくらい。

松井:集客が今現在も課題。みんなにどうやって伝えていけば・・ フォルクスワーゲンの時に応援に来てくれてその後口コミという流れもあったけど、11月とか雨で寒くてキャンセルとか出るよなぁ。。という時もあった。赤ちゃん連れで来た人が「これが初めてのお出かけなんです」と言っていて続けていきたいと頑張れる。

古川:お客さんが喜んでくれること、仲間がいることがモチベーションの源。


–トークセッション池袋会場より

15分程度各会場で話した後に双方で話しを共有しました。

・趣味から仕事にどう変えているか
・家事と仕事の境界線がなくなっちゃう
・ダイニングテーブルで母は製作、子供は宿題。人によっては家庭も大切という人もいれば子供の学費稼ぐとバリバリやる人も。
・池袋界隈ではマルシェがいっぱいあって経験が重ねられた
・そこで落ち着いてしまって広がらない
・利用しているのはFBやインスタ。SNSは広報としてやっぱりいい
・一人では難しいけど複数のメンバーが集まって幅が広がるということもあると思うので必要

大槻:時間配分についての話が結構出てますがその辺はどうですか?

永田:上の子が3歳で下の子が8か月。家族との時間ということで言えば睡眠時間を削って色々やっている。
自分のやりたいことをやっているので家族の時間は大事にしつつ。上の子は赤ちゃん返りしちゃってるのもあって上のお姉ちゃんの声には答えてあげたい。幼稚園から帰ったら彼女中心。たまには外食で手抜きしてみたり。
自分が仕事の時は一時預かりを使ったり、予約が取れない時は義理母に預けている。

松井:時間がないなぁ。。というのが本当。mamactやピアノ教室、子供との時間、まったく時間が取れてない。小学校2年生息子と幼稚園の娘。旦那は出張ベースでほとんど家にいない。子供と3人だけの時間を使えるという良い意味もあるけど義理母にお世話になってる。近所のママ友に預かったり預けたり。時間は削っていて洗濯も夜乾燥機で夜干したり。メンバーを増やしたりということで何かできないかなというのはある。時間のなさが負担にならないようにしないとなと思っている。

古川:5年生、2年生、年長さんの子供がいる。旦那さんはほとんどいない。夜寝る時間を削って作業している。子供の習い事や好きなことのベースは壊したくない。自分の出来る範囲でやるというふうに最初から決めてやっている。そこだけは守ってやっている。

市川:時間はどうやっても足りない。のでそこは悩まない。儀式みたいなものを持つというのをすすめてる。これを食べると元気になるとか。環境に切り替えてもらう。自分の大事な友達が頑張ってる時に何を言ってあげられるかを考えて欲しいと伝えている。自分を変えない限りどうにもならない。

大槻:自分で自分の時間をハンドリングできるのは起業ならでは。選べる、作れるというのは強み。

市川:チラシ作りたかった、というのがあっても何のためのチラシ?それならお昼寝しちゃうくらいの方がいい。本来チラシと思っていたものがチラシじゃない形のものかも。

大槻:やりたいと思ったことに足りないなということもあるかも。外部の人に助けは得られているのか。

永田:レッスンに関しては一人でやろうと決めている。子供が小さいうちは自分でコントロール出来る範囲で。レッスン以外の時。発表会やった時とかにその道のプロに手を借りることにしている。写真とか見せ方にこだわって自分の好きなスタイル、アーティスティックなところを見せたいと思っている。

市川:稚拙になりがちなところだけどこだわるから頼れるというのがあるね。

松井:いろいろなことを決めていくのは3人だけど、ママの事業者でスキルのあるプロの方にお手伝いいただいたりしている。チラシに関してもデザインのスキルがある方にお願いしている。これから本業にしたいと思っている方とかが手を挙げてくれてる。

古川:飯野病院などでも3人いても学校のことなどでいけないこともある。ママ友やmamactの関係者に受付をお願いしたりしている。

ミニ講義

最後に市川より起業女性にまつわるミニ講義がありました。


(資料より)男性より女性の方が2倍起業している
男性の場合は小さく始めるのが難しい。家族を食わせる。
それを差し引いても女性の方が2倍というのは自然な流れで起業していたというのがあるのでは。

女性の起業家の7割が所得が100万未満。
男性平均が300万未満

女性の起業家の89.5%が一人。比較的小規模な起業をしている。続けていけるけど収入などは小さくなるというのはいい悪いではなくて客観的な視点で見て取れる。

男の人は開業資金などお金で悩むけど女性は地域のネットワークや資源を使って起業する違いがある。

起業すると子育て期の影響を受けずに続けていける。
子育て目線、主婦としての目線で仕事を作っていたりするのでブランクにならないという特色もあるかと思う。

アンケートから収入に対してはあまり満足していないけど仕事の中身には満足している。会社員より生活への満足度が高い。

小さく始めた起業も収入も一緒にその人が納得できるところでできるといいなと思う。

参加者へ登壇者からメッセージ

古内:私自身もまだまだ勉強中でまた是非色々教えてもらいたいと思います。
:池袋の方は交流もして欲しい。この場所自由に作ってもらいたい。イベント作ったりもしてるのでウェブサイト運営の相談とかも気軽にぜひ。
永田:去年おうちから起業に参加して、今年ここに登壇するとは思わなかった。去年知り合ったおうち起業の方とは今もつながっていて手伝ってもらったりしてるので講座を活用できるといいと思います。
松井:去年のセミナーでは悶々としてたことが今は課題はあるけどこうして形になってきている。
古川:去年は受講者として参加していた。一歩勇気を振り絞って参加したというのがある。一歩進めば次が見えてくるというのを実感した。私たちもまだまだこれからですがみなさんにも頑張ってほしい。

この後の交流会ではそれぞれの事業の話などで盛り上がりました。
連続講座は池袋会場は1月31日から、調布会場は2月2日からスタートです。
お申し込みは直前まで受け付けていますので事業の進め方に悩んでいる、仲間を見つけたい、好きや得意を仕事にしていきたいそんな方をお待ちしています。