【参加レポート】「湘南セカンドキャリア地域起業セミナー」に市川望美が登壇 ― Why Me? スキルと経験の棚卸しワークショップ

投稿者:polaris_noro

【参加レポート】「湘南セカンドキャリア地域起業セミナー」に市川望美が登壇 ― Why Me? スキルと経験の棚卸しワークショップ

湘南セカンドキャリア地域起業セミナーは、「地域における活動や起業について知りたい」と考える幅広い年齢層の藤沢市民を対象に昨年から実施している全7回の連続講座です。2023年9月16日、非営利型株式会社Polaris取締役ファウンダー、市川望美が登壇。Polarisの事業を紹介するとともに、参加者が自身のスキルと経験をふりかえり新しい可能性を拓くワークショップを実施しました。

※ 湘南セカンドキャリア地域起業セミナーは「藤沢市ミライカナエル活動サポート事業採択事業」です。参加者一人ひとりが湘南・藤沢地域とつながり、「生きがい」を大切にする働き方をサポートします。

Polarisの成り立ちと「新しいはたらき方のかたち」――市川望美の視点

Polarisは、内閣府のビジネスプランコンペで採択されたのをきっかけに設立された非営利型株式会社です。2012年に設立、2023年8月に12周年をむかえたPolarisは、創業期のメンバーによる「子育て支援」と「まちづくり」の視点を継承しながら企業や自治体と協働し、「誰もが暮らしやすく、はたらきやすい社会」を実現するさまざまな事業を行っています。

昨年に続いて「湘南セカンドキャリア地域起業セミナー」2回目の登壇となるPolarisファウンダー/取締役の市川望美は、前職である子育て支援NPOの頃から、地域で多様なキャリアを構築するための場づくりに取り組んできました。

講師:市川望美
短大卒業後IT系企業へ入社、出産を機に退職。子育て支援NPOを経て、2010年に内閣府地域社会雇用創造事業で採択され、非営利型株式会社Polaris設立。地域における多様な働き方を支える基盤づくりや地域からの新しい価値創造に取り組む。令和元年度東京都女性活躍推進大賞 地域部門大賞受賞。研究者としても立教大学社会デザイン研究所に所属し、ライフストーリー研究やコミュニティ研究を行っている。

IT企業での9年間の会社員からスタートした市川のキャリアは、出産と育児を機に29才で大きく変わります。子育てをしながら行ける場所には「家の近く」という制約ができます。仕事を離れて、地域のさまざまなことと出会った2年間は、市川にとって「新しい可能性」の発見の連続だったのです。

出産、育児、定年をきっかけに起きるライフスタイルの変化――。大切な節目であるにもかかわらず「キャリアブランク」「キャリアロス」といった、少しネガティブなイメージで語られがちです。しかし、この節目をプラスに活かし、当事者が自身のキャリアや特性のふりかえりを通じて「キャリア転換期」というポジティブなイメージでとらえてみると、未来を拓いていく素晴らしい機会になるばかりでなく、地域のつながりをもちながらワークライフバランスを実現するチャンスにもなり得ます。

折しも、コロナ禍によってリモートワークが推奨され、数年前には考えられなかったようなライフスタイルの変化が出現しました。住まいを中心としたリモートワークは地域とのつながりを増やします。今の時代を生きる私たちは、「新しい可能性」を発見するチャンスに恵まれているのです。

Why Me? スキルと経験の棚卸しワークショップ

ミドルシニア、セカンドキャリアの多様性を見出す「Why Me? スキルと経験の棚卸しワークショップ」は、市川によるガイダンスのもと、参加者一人ひとりの人生や、人生を通して何を獲得してきたのかといったことを振り返りました。

16人の参加者は5つのグループに分かれ、自己分析に使用される心理学モデル「ジョハリの窓」を応用したワークシートを使って自身のライフキャリアをふりかえりました。自分と他者それぞれから見た自分を4つの区分から分析し、過去の体験の中に隠れているスキル、価値のある経験や未来の可能性を見出していきます。

ワークショップでは、参加者から語られるライフストーリーに他のメンバーが触発されます。様々なフィードバックを通して自身への理解がさらに深まり、それまで気づいていなかった価値を再確認していきます。

ジョハリの窓

「開かれた窓」は、履歴書に書くような「〇〇会社勤務、経理経験あり、各種資格」といった、自分も他人もひと目で理解できる属性です。これに加えて、趣味や特技、マニアックな資格など「隠された窓」を語るうちに、他の参加者からのフィードバックが得られ、これまで気づけなかった「未知の窓」が開いていきます。

キャリアの棚卸しによってこれまで気づくことのなかった可能性が拓かれると、自身のモチベーションの根っこにあるものが見えてきます。この気づきをきっかけとして、地域の中で新しい関係性や新しい機会を得たり、これまで考えたことのなかった仕事の領域に関心が深まったりと、未来の可能性をどんどん拡げることができるのです。

参加者の声

ワークショップ中は参加者どうしの会話が弾み、活発に情報交換が行われました。プログラムが進むにつれて参加者の表情が変わっていくのも、このワークショップの素晴らしいところです。

終了後の参加者の感想をいくつかご紹介します。

「つながりが広がり、ありがたい展開です」
「自身がどうして起業をめざしたいのかをしっかり考えることができてとても良かったです」
「棚卸しをしたことで、仕事中に感じていた様々なWHY?は、自身の経験を活かせれば解決のきっかけを作れると思いました」
「じっくり向き合って、自分のゴールをどこにするかまず決めたいです」

また、実際に地域で起業するとはどういうことなのか?という、新しい視点からのクエスチョンも寄せられました。

「ワークショップの前に地域起業の事例があれば、自分に照らしてビジョンの方向性がよりわかると思いました」
「Polarisの経営の運営スタイルについて知りたいです」
「実現方法やマネタイズ効果の難しさを克服する必要がありそうです」

このような「WHY?」「HOW?」についても、今後、Polarisの活動や当サイトを通じて発信していければと思います。


Polarisでは創業支援、地域×女性×起業、女性のキャリアデザイン、コミュニティ・まちづくり、ソーシャルビジネス・コミュニティビジネス、組織開発など、さまざまなテーマで講演を行っております。お問合せフォームよりお気軽にご連絡ください。

講演・セミナー実績

関連ページ

参考ページ: