Polarisが本社を置く調布で、お店の方が講師となり、プロならではの専門的な知識や情報、コツなどを無料で地域の方に提供する「調布まちゼミ」が今年も2月1日から28日まで開かれました。Polarisは自主運営しているコワーキングスペースco-ba CHOFUとして参加し、「スキルと経験の棚卸しワークショップ」を2回開催しました。そのレポートをお届けします。
日時:2026年2月7日(土)10:30~12:00、2月17日(火)19:30~21:30
場所:co-ba CHOFU
参加者:2月7日 4名・17日 2名
講師:山本弥和(Polaris共同代表)
co-ba CHOFUは、2024年から「調布まちゼミ」に出展し、今回が3回目。今回もPolaris共同代表の山本弥和が講師を務めました。

本ワークショップでは、参加者それぞれがライフチャートを作成し、その内容を講師や他の参加者と共有します。
ライフチャートとは、自分の人生をグラフで現わした自己分析ツール。縦軸を点数、横軸を年齢とし、ライフイベントや印象的なエピソードを書き込み、そのときの感情を書き加えます。ワークショップでは、山本自身のライフチャートを参考に書き方をレクチャー。Polaris設立に関わった思いや、当時の社会背景などを説明しました。
Polarisが設立された15年前頃女性の世代別労働力率は、30代前後の結婚・出産・育児期に低下し、その後再び上昇する「M字カーブ」になっていました。山本自身も、出産を機に退職し、専業主婦になってモヤモヤを感じていたと言います。家庭か仕事か、どちらかしか選べないという社会構造の中で、その両方を自分なりに混ぜ合わせながらどうライフキャリアをつくっていけばよいのか、Polarisの立ち上げに関わりながら模索していたと振り返りました。
また現代では、「教育→仕事→引退」というこれまでの3ステージから、柔軟にステージを行き来する多様なライフスタイルに変わりつつあり、新しいスキルや行動パターンを身につけることなどが大事になると説明。マルチステージの時代に、ライフキャリアの棚卸しを行う意味について話しました。
Polarisで作成するライフチャートの特徴は、「心地よさ」を軸に、経験を振り返ること。山本は自分の望みを押し殺したり、世の中の「普通」という固定観念にとらわれず、自分自身に「心地よく生きられているか」を問うことが大切では、と参加者に投げかけました。
レクチャーの後、参加者それぞれ自分のライフチャートを描いてみました。今回は「ミニプランとして体験」するため、ポイントを絞って、約10分で作成。その後、自分のチャートを説明し、感想を共有し合いました。

参加者からは、「これまでの人生は、誰かの指標で自分を評価していたことに気づいた」「自分は理不尽なことに耐性がないのではと感じた」「地域に知り合いが多くいる豊かさを改めて感じた」などの声が上がりました。「心地よさを軸にライフチャートを作成したのは初めて」という人も複数いて、会社の業績や仕事での評価、学校の成績などとは違った尺度で、スキルや経験を見直した結果、新たな発見があった人が多かったようです。
最後に山本は、「このワークは作った後が大事。言葉にして誰かに伝えることで自分の考えを整理できます。そして互いに共有し、他の人の反応や話に触れることで、自分と他者との差異に気づくことができます。その結果、自己理解がさらに深まったり、多様な考え方や生き方を知ったりすることにもつながるのです」と話して、会を締めくくりました。
2回のワークショップの終了後、講師の山本と、co-ba CHOFU運営スタッフの篠宮悠子に、「調布まちゼミ」で「スキルと経験の棚卸しワークショップ」を開催する意味について伺いました。
篠宮「co-ba CHOFUでは、『調布交流会』や『スナックPolaris』など調布で暮らしはたらく人をつなげるための様々なイベントを開催しています。『調布まちゼミ』への参加もその一貫。普段接点を持ちにくい地域の人や事業者にPolarisを知ってもらう絶好の機会になっています。今回は、他のイベントの参加者や、co-ba CHOFUの会員、ドロップインの利用者にもご参加いただきました。最近は男性の参加者も増えてきましたね。」
山本「『スキルと経験の棚卸しワークショップ』はPolarisの設立期から開催しており、大変思い入れのある講座です。最後の共有の時間では、とてもプライベートなことでも丁寧にお話ししてくださる方が多いですね。人生を振り返り、語り合う機会を求めている人は意外と多いのかもしれません」
篠宮「心地よさを軸に人生を振り返ることで、Polarisのビジョンである『心地よく暮らし、心地よくはたらく』を体感してもらうことができます。Polarisが大切にしている価値観を、地域の方に感じてもらえることに意義を感じています。」
ワークショップでPolarisのビジョンに共感した人の中には、その後、Polarisで働く人もいるそうです。3年間開催する中で「暮らすこともはたらくことも、どちらも大切にしたい」と考える人が増えているという変化も感じているとのことでした。
筆者(三澤)も、取材を通じてワークショップに参加し、ライフチャート作成やフィードバックを初めて体験しました。転職を重ねても仕事は比較的順調と思ってきたのですが、数年前、思いがけず仕事がうまくいかなくなり、メンタルも落ち込むことを経験。そうしたことをチャートに書き、短いながらも言葉で説明しました。隠すというほどではないですが、積極的に話すことではなかった体験や思いを“カミングアウト”するきっかけになり、自分を振り返ると同時に、気持ちが軽くなったように感じました。
今回まちゼミでのライフチャート作成と共有は「ミニプラン」でしたが、Polarisではより深くライフキャリアの棚卸しを実践するための「本講座」を年2回のペースで開催していく方針です。
「心地よさ」で、自分を振り返る新鮮な経験、みなさんも試してみてはいかがでしょうか。
企画・編集:武石ちひろ / 取材・ライティング:三澤一孔

【日程】
第1回:3月14日(土)10:00~12:30
第2回:3月21日(土)10:00~12:30
【場所】
co-ba CHOFU
東京都調布市小島町2丁目51番地2号 寿ビル2F
【定員】
5名
【参加費】
5,500円(全2回)
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