業務改善クラウドツール、「kintone」で在宅ワークを効率化!

投稿者:polaris_sakae

業務改善クラウドツール、「kintone」で在宅ワークを効率化!

―Polarisの「仕事のしかた」とは? vol.3―

 コロナ禍を経て在宅ワークが広く認められるようになり、在宅ワークでのコミュニケーションや業務管理も、多様な選択肢から選べるようになりました。私たちPolarisは、2012年の創業当初から在宅ワークが前提となっており、在宅ワークのツール選びには、ことあるごとに頭を悩ませてきました。その結果、現在活躍しているツールの一つがサイボウズ株式会社のクラウドサービス「kintone」と「メールワイズ」です。今回は、kintoneを使ったPolarisの業務改善についてご紹介いたします。

【INDEX】

知人とつなぐ仕事シェアから組織としての業務委託へ

時間や環境に左右されないはたらき方を提供してきたPolarisは2012年の創業時から、在宅ワークができ持続可能である業務設計を前提にしていました。当初、知り合いを通じて集まったメンバーが、仕事を軸にしたコミュニティでつながり、時間や場所の制約なく働けるよう、仕事の情報共有は、FacebookやGoogle、Dropboxの無料ツールを使っていました。インターネットに繋がればいつでもどこでも使え、初期投資のハードルも低いので、「空いている時間に仕事をしたい」というニーズに応え易かったのです。わかる人がツールの使い方を伝え、みんなで新しい仕事の仕方を身につけることで、働くことから離れていた人たちが、少しずつ自信を取り戻して、「自分らしく暮らしはたらく」きっかけを見つけられたのではないかと思います。

その後Polarisと共に仕事をする人が増えるにつれ、Wordpressのフォーム機能なども使いながら、Excelを中心に業務管理をしてきましたが、業務範囲やボリュームが増え、無料ツール中心では業務を安全かつ合理的に管理することが難しくなってきました。特に、顧客情報・業務内容・メンバーの個人情報については、機密情報として慎重に管理すべきであるものの、事務所にしまい込んでしまうと、在宅ワーク中心の人は担当になれません。かといって、Polarisの業務に合わせてセキュリティの高いシステム設計を依頼するようなコストはかけらない状況でした。

例えば、マイクロジョブと呼ばれていた、細かく分業した仕事への報酬(1人数千円/月×10人など)を、顧客受注からメンバーへの委託・支払完了まで、効率よく的確に低コストで情報管理するにはどうしたらいいのか……。Polarisで仕事をする人や業務の量が増えていく中、今のやり方では一部の人に余計な負荷がかかっている、とモヤモヤと時期を過ごしたものです。

そうした中で、2014年頃からプロボノとしてPolarisに関わってくださっていたITコンサルタントの方に改めてご相談をし、導入したもののあまり活用できていなかったkintoneを、改めて活用していくことにしました。

いつでもどこからでも必要な情報にアクセスしたい

Polaris立ち上げ当初は、担当者が個別に管理すればよかった情報ですが、関わる人が増え、業務も増えることで、より効率的に、かつ組織としての管理体制を整える必要がありました。
しかし現状は、業務管理をきちんとしようとするあまり、Excelデータが増え、その結果参考にしたい過去の事例が埋もれてしまうということも。

すべてExcelファイルで管理
どのファイルに必要な情報があるのかわからない
紙の書類の保管状況をオンラインで確認できない

そこで、kintoneで在宅ワークでも次の業務を管理ができることを目指しました。

  • 人材管理
  • 顧客管理
  • 案件管理
  • メンバー請求管理
  • 売上管理

コードが書けなくてもアプリが作れる

kintoneアプリはプログラムコードが書けなくてもアプリを作ることができます。とはいえ、アプリを作るには、業務知識とアプリ設計知識の両方が必要です。ただ、当時のアプリ設計担当者は、特にSE経験などない案件管理担当者で、システム設計のお作法もわからず、業務知識側しかありませんでした。そこで、プロボノのITコンサルタントに相談しながら、まずは業務フロー全体を可視化し、目的を明確にしました。次に、問題が起こる工程、工数が多い箇所を洗い出し、それらの工程が本当に必要なのかを整理するなど、業務設計整理とアプリの概要設計を並行していきました。ほかにもkintone設計経験者を探してサポートしていただいたり、サイボウズ社のヘルプデスクに相談したりしながら、学びつつアプリを作成したのでした。

アプリ作成時は、赤枠内のレコード形式を青枠内へドラッグアンドドロップすれば、項目を設定できる

その中でも大事にしたのは、在宅ワークでも正確に情報を把握できることです。担当者に直接確認しないと正しい情報が得られないというのは、特に在宅ワークでは仕事が進みにくくなる要因です。
例えば、クライアント業務が発生する際は、まずご相談の機会(初回打合せ)があります。初回打合せをした後、案件化しないこともありますが、それでも初回打合せの内容を社内情報として記録に残すことで、担当者以外も経緯を知ることができ、成約率を把握することができます。在宅ワークで顔を合わせないからこそ、こうした小さい情報共有が、チームワークのために大切だと考えています。

そこで、案件管理アプリの中に進捗状況欄を作り、顧客管理データ(クライアントDB)や打合せ内容のデータ(打合せレポート)を紐づけていきました。

案件管理アプリで進捗状況を可視化
別のアプリにある情報を参照させることで、必要な情報を画面遷移なしで確認できる

アプリの中に設問はいくらでも作れますが、アプリ一つに対して目的は一つにしており、連携する業務は参照機能を使うことで整理しています。また、参照先のデータそのものを編集したい場合は、クリック一つで参照先データにとぶこともできるので、新たなExcelファイルを探して立ち上げる手間に比べると非常にスムーズになりました。

こうした案件管理アプリを作ったことで、次のメリットが得られています。

  • 予算管理や売上管理に繋げられる。
  • 過去の案件受注経緯を共有できる。
  • 似ている案件の進め方を参照できる。
  • 案件担当者が変わっても情報が引き継がれる。
  • ケーススタディとして検証ができる。

ほかにも、kintoneアプリに置き換わったバックオフィス業務は多くあります。例えば、Polarisはメンバーの皆さんとは業務委託契約で仕事をしているため、毎月請求書を発行いただくことになります。そこで、簡易請求書としてフォームからkintoneアプリにデータ集約をし、事務局がkintoneアプリを使って確認をしています。また、契約の際の個人情報もフォームでkintoneアプリに集約し、一人当たりの契約件数が増えた際もアプリ上で管理しています。

Polarisでは、「チームではたらく」ことが組織と個人の持続可能な関係をつくっていくと考えているため、担当者だけが理解できればいい業務管理ではなく、誰が見てもわかりやすく、いつでもどこからでもアクセスできて安心安全なツールを必要としています。kintoneは、そうしたニーズに一つの解を与えてくれ、私たちがよりしなやかにはたらけるよう、サポートしてくれています。サイボウズさん、在宅ワークを支えてくれる、自分らしくはたらける業務ツールをありがとうございます!

※本記事は2023年6月3日時点の情報をもとに執筆されています。


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