Polarisの「仕事のしかた」とは? vol.1

投稿者:polaris_sakae

Polarisの「仕事のしかた」とは? vol.1

「Polarisってどんな仕事しているのですか?」
初めてPolarisと接点を持つ方からよく投げかけられる言葉です。
創業当初からのビジョンは「未来におけるあたりまえのはたらきかたを創る」。
設立10年を経た今も引き継がれています。
さらに、10周年を機に加わった肩書が「コミュニティを作って地域で仕事をする会社」。
Polarisが「はたらきかた」の未来を見ながら歩んできた結果、「コミュニティを地域に作って仕事にする」ことが生業となっていたことを表現しています。

一見わかりにくい仕事を作り続けてきた中で、各社から継続的にパートナーに選んでいただけているのは本当にありがたいことです。そこにはいくつかのエッセンスがあり、それらを守ることが、Polarisのわかりにくい仕事の事業化につながっているように思えます。はたらき方の多様化が一般的になってきた今だからこそ、もっと自分らしくはたらくために、形のない事業を作ってきた「仕事のしかた」について、シリーズでご紹介していきます。

【INDEX】

チームで請ける

「仕事のしかた」についてお伝えするために、まずは「仕事の請け方」に触れていきます。なぜなら、「誰と」「どんな関係で」仕事をするかは、仕事を進める上で非常に重要なファクターだと考えているからです。

Polarisはコミュニティ運営バックオフィスサポート等の伴走支援地域情報提供など、どの事業も必ずチームで仕事を請けます。
企業からのご相談では「スキルマッチする人1名に9:00~17:00で一定の事務処理をサポートして欲しい」とオファーいただきますが、「スキルマッチする一人を派遣する」ということはありません。数人のチームを作り、チームで仕事を請けるため、業務ヒアリングをしていきます。

伴走支援事業の受託体制

このようにする理由は、一人ではなくチームで仕事を進めることに次のようなメリットがあるからです。

  1. 仕事を標準化するため、業務を可視化できる。
  2. 一人では解決しにくい課題があっても、多様な見解により、解決へつなげやすい。
  3. 複数の目があることで、ミスを防ぎやすい。
  4. チームの相乗効果でスキルアップにつながる。
  5. 一人の担当者が休んだり辞めたりしても、業務を継続できる。

それぞれの内容について、もう少し詳しく見ていきましょう。

1. 仕事を標準化するため、業務を可視化できる。

例えば一定のバックオフィス業務を依頼された場合、依頼主側の業務担当者が対応していた方法をそのまま引き継ぎ、同様に仕事を進めるよう求められることが一般的です。それらが効率良い方法で整理されていればいいのですが、依頼された業務が属人的で担当者の頭の中にしか業務フローがなく、イレギュラー対応については処理方法が整理されていないことなども珍しくはないでしょう。担当者から業務を引き継ぐ人は、同様のスキルを求められ、今までの業務フローを伝え聞き、経験を重ねることで依頼された仕事を進めることになります。

一方でPolarisでは、ご相談をきっかけに業務の棚卸さえいただければ、チームで業務を担うことを前提にそれらを分解・再構築し、経験豊富な担当者以外でもできる仕事として標準化します。さらに、マニュアル等に落とし込み、誰が見てもわかる業務に可視化していきます。

すると、担当者の方と業務が切り分けられ、「〇〇さんの仕事」ではなく、「請求書発行業務」のようなタスクになり、経験豊富な担当者以外に業務を再分配することも可能になります。チームで仕事をするための準備は、業務を可視化し、属人的な仕事のしかたを変えていくことにつながっていくのです。

2. 一人では解決しにくい課題があっても、多様な見解により解決へつなげやすい。

チームになると、モノを見る視点が増えます。Excelでデータ集計をする際に、変数が増えて今までのやり方では対応できなくなった場合、一人で対応していると、調査対応に時間を取られることがありますが、チームで進める場合は他の人の提案で乗り越えられたりします。

また、不動産販売サポートで地域情報の提供をする際、あまり知識のない地域情報について聞かれたとしても、他のメンバーが代わりに回答してくれ、お客様のニーズに応えることができます。

「自分一人ですべて解決しなければならない」というスタンスにこだわり過ぎず、チームで成果につなげると考えると、プレッシャーやストレスから解放され、チームの多様な視点を吸収しながら、課題解決につなげることができるものです。

3. 複数の目があることで、ミスを防ぎやすい。

対等な立場のチームメンバーがそろっている場合、当然ながら一人よりも複数人の目がある方が、違和感を感じ取る力は上がります。人間誰しもミスはありますから、複数の目で同じ業務を進めることで、お互いのミスを未然に防ぐことができるでしょう。

ただ、「上司がチェックしてくれる」「いつもあの人が気づいてくれる」と相手を信頼し過ぎて、誰かに依存しているチームの場合は、チェック機能がはたらかなくなるので注意が必要です。

4. チームの相乗効果でスキルアップにつながる。

チームで請けるために、業務を標準・可視化したことで、少し苦手な作業でも、取り組みやすくなります。例えば、触ったことのないツールでも、ログインの仕方や注意事項、手順がマニュアル化されていれば、安心して作業することができます。何度も使っているうちに、ツールの機能を理解できるようになり、プラスアルファのタスクでも勘所がわかるようになったりもします。
また、チームで他の人が対応している方法を真似して顧客対応することで、対応スキルが上がることもあります。チームで仕事をしていると、共に進めていくことで、お互いにいいところを吸収し合い、気がついたらスキルアップしている、ということがよく見られます。同じ業務をシェアしているからこそできることなのかもしれません。

5. 一人の担当者が欠けても、業務を継続できる。

一人の担当者が業務を行っていると、病欠や家族のやむを得ない事情などで休んだ際に、業務が滞る場合があります。ましてや、担当者が長期休職や退職になった場合、改めて採用を考えなくてはなりません。

チームでの仕事をしている場合、常に数名のメンバーが業務担当者になっていますから、一人抜けても他のメンバーが補完することができますし、誰でも入れるように仕組みを整えているため、新しいチームメンバーに参加してもらうのもスムーズです。

通常業務を安定して進めるには、チームで仕事を進めるメリットは大いにあります。

仕組みに紐づける

このようにチームで仕事を請けるには、ちょっとしたコツがあります。それは、仕事を個人に帰属させず、「仕組みに還元する」ことです。

例えば、業務で自分では初めての出来事があった場合、上司に相談することが通常ですが、Polarisでは、「真ん中のテーブル」に出すことを基本としています。「真ん中のテーブル」とは、誰からも見える状況にするという意味です。
Polarisの業務はオンラインコミュニケーションが多いため、全員が確認できるチャット等に質問メッセージを投げかけると、わかる人が答えるシステムです。チーム長とメンバーの1対1のコミュニケーション(下図左)ではなく、誰もがお互いの方向を向いて対話ができるような仕組み(下図右)を作っておくのです。

左:1対1のコミュケーションだと他のチームメンバーに情報共有されない。
右:真ん中のテーブルに話題を投げかけるとチームメンバー全員が共有できる。

左側の図のように、1対1のコミュニケーションとなると、ほかの人に情報共有がされにくい状況です。しかし、一人の人が疑問に感じることは、ほかの人も同様に感じていることがほとんどです。質問や疑問・伝達はチーム全員が見える場所に共有した方が、同じ問題意識を共有し、チームの一体感を作っていくためにも効果的なことが多いのではないでしょうか。

こうした仕組みを重視する背景には、「共有することがあたりまえ」というPolarisの文化があります。悩みごとも気がかりなことも、チームで共有して、なんとか解決できる仕組みを作るよう心掛けてきました。そうすることで、メンバーの心理的安全性が確保され、「こんなこと言っていいのかしら?」がなくなり、フラットで開放的なコミュニケーションができるチームになっていきます。また、そうしたチームは、学びの機会も多く、お互いに気づきを得ながら成長することができるものです。

Polarisの中には、まだ成長途中の事業もチームもありますが、「仕事のしかた」の基本を大事に育っていく予定です。

※本記事は2022年1月28日時点の情報をもとに執筆されています。


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