非営利型株式会社Polaris(ポラリス、共同代表:大槻昌美・山本弥和/本社:東京都調布市、以下「当社」)は、2025年8月より『事業伴走サービス』として、workサポート部×Locoメディア編集部×まちのせいさく部の3部門からなるバックオフィス関連業務のアウトソースサービスをスタートしました。
バックオフィス、事務局、広報など多くの組織でリソース不足になりがちな分野の「困った」に寄り添い、2012年の創業時から実績を積み重ねて進化してきたワークシェアチームの仕組みで解決していきます。対応するのは「workサポート部」「Locoメディア編集部」「まちのせいさく部」の3部門。経理や総務などのルーティン業務のアウトソースから、なんでも屋人材の異動・退職等による業務整理が必要な部門の再構築~運用、テンプレート型プロジェクトの複数運用、紙媒体・Web・動画・SNSも含めた広報の企画~運用など、各社・各団体の「困った」に寄り添い、オーダーメイドでサポートしていきます。

『事業伴走サービス』は3つの部門がそれぞれの得意分野を生かして、困った課題を持つ会社・団体の皆さんに寄り添います。

workサポート部はディレクター・事務局・メンバーで3人以上のチームを組んでいます。依頼主の方からお任せいただく業務は、ディレクターがプロセスを整えて可視化し、まずは業務スキームをご理解いただきます。実際の業務では、チームメンバー全員と情報共有をしながら進めていきます。workサポート部は、仕事が属人的にならないよう、対応クオリティを標準化し、持続可能な業務サイクルを構築しているのが特徴です。

Locoメディア編集部はライティング/SNS企画・運用/広報サポートなど、メディア編集に強みを持つメンバーがチームを組んでいます。依頼主の方が実現したいイメージをしっかりと共有し、メディア編集の側面から事業の成長をサポートします。

まちのせいさく部は、パンフレット、ウェブサイト、動画、オンライン配信など事業に必要なクリエイティブを制作し、事業展開に貢献します。

社内にリソースが足りないなと感じたら、まずはご相談ください。
■ 非営利型株式会社Polaris|人材リソース不足の「困った」に寄り添う、『事業伴走サービス』をスタート | 株式会社Polarisのプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000135948.html

非営利型株式会社 Polaris
https://polaris-npc.com/
設立:2012年2月
所在地:東京都調布市小島町2-51-2 寿ビル 2F
共同代表:大槻昌美・山本弥和
非営利型株式会社Polaris
連絡先:問合せフォーム、pr@polaris-npc.com
9月18日(木)に開催される「子育て女性向け再就職支援イベントin調布」の企業交流会に出展します。
日時:2025年9月18日(木)10時00分~12時30分
会場:調布クレストンホテル 8階クラウン
調布市小島町1-38-1 調布PARCO8階
アクセス:京王線「調布駅」中央口より徒歩約1分
定員:50名程度(先着・予約制)
対象:家庭としごとを両立しながら働くことを考えている女性(主に子育て中の女性)
参加費:無料
※無料託児あり(予約制)
主催:公益財団法人東京しごと財団 東京しごとセンター多摩
共催:調布市
家庭も自分も大切にしたいあなたへ ~価値観・お金・職場選びのコツ~
講師:松澤 利栄子 氏
私らしく両立できる仕事との出会い方
Polarisほか全3社が参加
仕事と家庭との両立について気軽に質問・相談ができる機会となっています。
Polarisの運営メンバーがお待ちしております。お気軽にご参加ください。
プログラムの詳細やお申込みについては、以下よりご確認ください。
【9月18日(木)開催】家庭も自分も大切にしたいあなたへ~価値観・お金・職場選びのコツ~&企業交流会 in調布
現在Polarisが運営を受託しているシェアオフィス、『MID POINT』(4拠点)と『12 KANDA』のコミュニティマネージャーを各拠点1名ずつ募集します。

「心地よく、ちょうど良い。」をテーマとしたレンタルオフィス、MID POINT。
Polarisでは現在、目黒不動前・武蔵小杉・横濱関内・大森の4拠点の運営を行っています。
コミュニティマネージャーは、シェアオフィスに入居している方とのコミュニケーションを図り、心地よく暮らし働くサポートをする仕事です。入居者の方は近隣にお住まいの方が多く、地域の魅力を共有しながら、自宅とオフィスの真ん中にあるサードプレイスの心地よさを一緒につくっていきます。
営業日:平日(土日祝日、年末年始、夏季休業期間を除く)
勤務時間:11:30~17:00
報 酬:7,700円~8,250円/日(休憩なし)
研修(オンライン・現地):2,000円/回(※1回2時間程度×2回)
トライアル期間の報酬(1,163円/1時間あたり)
※トライアル期間:勤務日数10日程度。業務の習得状況により期間は変動します。
条件:
・基本的なPCスキル(Microsoft Officeツール/Googleツール/Canvaの使用経験があれば尚可)
PC・スマホの業務ツールで仕事を行います。
Teams、Googleツール、Microsoft Office等の実務経験がない場合は、必要に応じて実務を行いながら習得していただきます
・チャットツールでの業務連絡に対応できる
・基本的なメールマナー
・新しいアプリケーションを使用することに抵抗がない
交通費:別途一部支給(往復1,000円まで)
契約形態:業務委託
勤務地:
・MID POINT目黒不動前
東京都品川区西五反田3丁目15-6 5~8F
(東急目黒線「不動前」駅より徒歩5分)
・MID POINT武蔵小杉
神奈川県川崎市中原区小杉町3丁目600番 1~2F
(東急東横線・目黒線・JR横須賀線・南武線「武蔵小杉」駅より徒歩2分)
・MID POINT横濱関内
神奈川県横浜市中区常盤町3丁目30-1 3~4F
(横浜市営地下鉄ブルーライン「関内」駅3番出口 徒歩1分)
・MID POINT大森
東京都大田区山王2丁目5‐13 5F
(JR京浜東北線「大森」駅(北口)より徒歩2分)
募集人数:各拠点1名ずつ(シフト制、週1~2回程度)
※エプロンの貸与。制服はありませんが、服装規定あり。

「暮らしを自由にする」ことをコンセプトとしたオフィス 「12(読み:ジュウニ)」シリーズの拠点、12 KANDAの現地運営にあたっていただきます。
12 KANDAは、下層階に飲食店や業務用シェアキッチン、物販・ギャラリーなどが併設できる小商いオフィスがあり、食とビジネスの機能が融合した複合施設です。シェアオフィスの一部を街に開くことで、多様な価値観が行き交う街のたまり場となり、新しい暮らし方や働き方に出会える場を目指しており、場づくりの取り組みとしてコミュニティを活性化するため、現地運営を共に試行錯誤ながらも楽しんでいただける環境です。
営業日:平日(土日祝日、年末年始、夏季休業期間を除く)
勤務時間:10:00~18:00(休憩1時間含む)
報 酬:9,100円~9,800円/日(休憩1時間)
研修:2,000円/回
トライアル期間の報酬(1,163円/1時間あたり)
※トライアル期間:業務の習得状況により期間は変動します。
条件:
・基本的なPCスキル(Microsoft Officeツール/Googleツール)
・チャットツールでの業務連絡に対応できる
・基本的なメールマナー
・新しいアプリケーションを使用することに抵抗がない
・勤務時間帯全て入れること
・拠点内の本名掲示やSNS等で顔が出ることに支障がない
交通費:別途一部支給(往復1,000円まで)
契約形態:業務委託
勤務地:12 KANDA
東京都千代田区神田須田町2丁目3番4
(JR山手線「秋葉原」駅 徒歩5分、「神田」駅徒歩7分/東京メトロ銀座線「神田」駅 徒歩3分/都営新宿線「岩本町」駅 徒歩4分)
募集人数:1名(シフト制、週1〜2回程度)
※制服はありませんが、服装規定あり。
7/11(金)20:00~21:00(オンライン)
7/14(月)13:00~14:00(オンライン)
応募フォームより、上記いずれかの日程を選択してください。
説明会時に詳細のご案内をさせていただきます。
説明会後の流れ
説明会エントリーフォームからお申し込みください。
ご不明な点等ございましたら、下記メールアドレス宛にお問い合わせください。
ここちよくはたらく部:hr@polaris-npc.com
昨年より子ども向けネイチャースクールの運営支援を行っています。
イベントは夏から冬にかけて月1〜2回開催されます。公園での自然遊びから本格的なトレッキングまで、全国各地で多様なプログラムを提供しています。
担当いただく業務は参加者申し込み受付からイベント後の事務処理まで、イベント全体に関わります。参加者との直接のやり取りが多く、きめ細やかな気配りや心遣いを大切にしています。
イベント直前は特に業務が集中し、新規申し込み処理、キャンセル対応、参加者からの問い合わせへの丁寧で寄り添った対応が必要です。
1年間実施してきて業務の流れは構築できましたが、突発的な対応も必要とされる業務なので、臨機応変さと仕事を楽しむ気持ちをお持ちの方とチームを作りたいと考えています。
※ 全ての内容を対応するわけではなく、分業になります。
稼働場所:在宅(一部、現地業務あり)
勤務日時:担当業務によってご自身で調整
稼働イメージ:イベントの2ヶ月くらい前から稼働します。今年度は4〜5回程度実施予定で、2ヶ月〜3ヶ月にわたって20時間前後の稼働。
募集人数:3名程度(年齢・性別は問いません)
報酬イメージ:
・しおり作成以外:1,300円/時
・しおり作成:1,500円/時(CANVA使用)
※ 各種研修やレクチャー及び研修期間:1,163円/時(オンライン)
※ オンライン確認手当として月額1,000円支給いたします。
※ 会議が発生した場合は1時間あたり1,300円の報酬となります。
非営利型株式会社Polarisとの業務委託契約
ご興味のある方に向けて、業務説明会(オンライン)を行います。所要時間は、1時間〜1時間30分程度です。
説明会開催日:7月11日(金)20時〜(オンライン)
説明会エントリーフォームから申し込みください。
求人に関する問い合わせ先
ここちよくはたらく部:hr@polaris-npc.com
人は生活習慣と共に身体のクセができ、その蓄積が日々の疲労になっていると言われています。特に、デスクワークやスマホなど、一日中同じ姿勢で身体を酷使する生活は、身体への負担がかかり、首・肩・腰に疲労を溜めがちです。
……ということは、アタマではよくわかっているよ、という方も多いですよね。耐えきれず、マッサージや整体に行くけれども、対症療法なんだよね……と感じている方も。
今回は、知らず知らずのうちに身についている不調につながる姿勢を客観的に捉え、コアから不調改善につなげる勉強会です。理学療法士の糟谷 明範さんをお招きし、自分では気づかない疲れ・痛みの根っこを、体験型で紐解いていきます。

糟谷 明範(かすや あきのり)
2006年に理学療法士免許取得後、総合病院、訪問看護ステーション勤務を経て、2014年に株式会社シンクハピネスを創業。「“いま”のしあわせをつくる」をビジョンに東京都府中市で活動している。
現在は、訪問看護、居宅介護支援、カフェ&コミュニティという3つの事業を行いながら、子どもたちが集うアトリエや、学生が運営するコミュニティスペース、お菓子工房、オフィス、お店などさまざまな人やモノ、コトが集まる「たまれ」という場づくりをしている。2023年に社会デザイン学修士号取得。現在は社会デザインの可能性を多彩な視点から拡げていくためのメディア、ブルーブラックマガジンで連載を担当している。
日時:2025年6月25日(水)18:30~19:30
場所:〒182-0026 東京都調布市小島町2丁目51番地2 寿ビル2階
co-ba CHOFU
アクセス:京王線「調布駅」徒歩1分
参加費
一般:500円
co-ba会員:無料
※講座終了後は、会議室スナック「スナックPoalris」のマスターとして糟谷さんがカウンターに立ちます。
糟谷さんとの交流もお楽しみいただけますので、お気軽にご参加ください。
(参加費 1,000円 ワンドリンク+つまみ付)
詳細はこちら。
お申し込みはこちらから
Polarisは2025年4月25日に、フリーペーパー『くらすとはたらく』を創刊。創刊日には、「自分らしい暮らし方、働き方を見つけよう~『くらすとはたらく』創刊記念・スペシャルランタンナイト~」を開催しました。「ランタンナイト」とは、 調布で活躍しているゲストと参加者が“はたらく”をテーマに語り合うPolarisのイベント。co-ba CHOFUで開催してきました。今回はそのスペシャル版として、「今、『まち』に求められている『心地よさ』とは?」をテーマに、3人のゲストとPolaris共同代表の大槻がトークセッションを行いました。
本記事では、この創刊記念イベントの模様をお届けします。

日時:2025年4月25日(金)19:30~21:30
場所:co-ba CHOFU
プログラム:
19:30~20:00 開会のあいさつ・歓談・食事
20:00~21:00 トークセッション:今、「まち」に求められている「心地よさ」とは?
21:00~21:30 グループトーク

唐品知浩(からしな・ともひろ)さん
合同会社パッチワークス アイデア係長
調布市在住 3人の子育て中。リクルートを経て「別荘リゾートネット編集長」。調布のコワーキングスペース「co-ba CHOFU」のメンバー同士で、街をリデザインする(同)パッチワークスを創業。「ねぶくろシネマ」「棟下式」などを企画・運営。街の課題を面白がって解決に取り組む「面白がる会」のスキームで、馬喰横山や全国の地域活性に取り組む。グッドデザイン賞2019.2022受賞。
標享介(しめぎ・きょうすけ)さん
西松建設株式会社 アセットバリューアッド事業本部 再開発事業推進部
西松建設株式会社にて各地区のまちづくりの事業推進を担当。勤務地は港区虎ノ門だが、業務の関係で調布にもよく訪れている。仕事柄、「暮らす」「働く」「賑わい」などの新たな場を創出することが大きな目的であるものの、最近は「場」を創るだけでなく、その後どうマネジメントしていくことが大事か、まちづくりの観点からも日々思考中。
十河信介(じゅうかわ・のぶすけ)さん
京王電鉄株式会社
1974年生まれ。大学卒業後、京王帝都電鉄株式会社(現京王電鉄)に入社。マンション、商業施設、オフィスビルの企画及びリーシング、都心ビルの取得業務に従事。グループ会社のリビタに出向し、「シェアプレイス」や「BUKATSUDO」などの企画・場づくりを行った後、京王電鉄に復職。再開発を担当する傍ら「下北沢ケージ」「タカオネ」「KO52TAKAO」の企画・運営を担当。
大槻昌美(おおつき・まさみ)
非営利型株式会社Polaris 共同代表
一般企業にて営業事務を6年経験し、出産を機に退職。子育てに専念する。第2子出産後、娘ふたりと共に子連れでボランティアを始める。産後の家事援助「マザリングベル」(子育て支援グループamigo)の産褥シッターやNPO法人せたがや子育てネットの理事、保育スタッフ、子育てひろばのスタッフなども経験。2012年Polaris創業時メンバー。2016年、「フォロワーシップ経営」を行うために代表取締役就任。2024年8月より山本弥和と共同代表。
冒頭に、登壇者の皆様から5分ずつ自己紹介をいただきました。今回は、フリーペーパーが「調布」特集であることにちなみ、ご自身と調布の関係についても一言。「調布」でつながるトークセッションが、ゆっくりとスタートしました。今回のトークテーマは「今、求められている暮らしやすさって何だろう?」。ここでは、その議論の一部をご紹介します。

トークセッションでは、まず、長年都市開発に携わってきた標さんと十河さんに、まちづくりの変化についてお伺いしました。

「ハード」となる建物を建てて終わり、という時代から変化しつつある昨今。現在は、地域コミュニティや街の賑わいといった「ソフト」の重要性が増しており、行政から開発事業者に対しても、地域への貢献が強く求められるようになっているとのこと。具体的には、まちの歴史や文化といった地域資源を取り入れた開発や、住民が共有できる場の設置が期待されているそうです。

まちの暮らしやすさや住みやすさは、大規模な商業施設の有無といった利便性だけでは測れないものです。十河さんは、まちが暮らしやすいと感じられる要素として、「居心地の良い場所」、「余白」、「繋がり」、「自分事」といったキーワードを挙げました。
特に「自分事」という観点では、会場であるco-ba CHOFUのオープン時のリノベーションが具体的な事例として紹介されました。co-ba CHOFUでは、Polarisのメンバーや地域の方々と共に、壁を塗ったり机を組み立てたりして、場をつくり上げました。標さんも娘さんと一緒に参加し、登壇者が座っていた小上がりのくぎ打ちを担当したそう。このことがきっかけで、この場に愛着を持つようになり、今日の登壇にも繋がったというエピソードが話されました。
一方、事業者や行政がすべてを管理するのではなく、使い方を住民に委ねるということは、住民にも責任が生まれることだと、大槻は気づきを共有します。たとえば、駅前の「てつみち」に置かれた椅子。持ち運びが可能にも関わらず、チェーンが付けられていません。これは、場の設計に「利用者も一緒にこの場所を育てていこう」という思いが込められているからだそう。住民が関わる「余白」は、そこに関わる人同士の信頼があってこそ成立するのかもしれません。
使う人が場づくりに関わる「余白」があることが、「心地よい居場所」につながり、そこで出会った人との「繋がり」が生まれ、最終的にはその場を「自分事」として捉えるようになる。本事例の他にも、登壇者が体験したエピソードから4つのキーワードの好循環を感じることができました。

続いて、まちに繋がりを作るための「アンテナの立て方」についても議論されました。唐品さんが大切にしているのは、「つぶやく」こと。気軽に「つぶやく」ことで、誰かが反応し、そこから新たな交流や解決策が生まれることがあります。唐品さんは気軽につぶやける場所として「スナック部室」という取り組みも行っているそうです。
Polarisの大槻流の地域に繋がりをつくるコツは「運営に回ること」。イベントにも参加者としてではなく、役割がある方が気持ちよく参加できると言います。自分が心地よくいられる立ち位置を考えることにもヒントがありそうです。
今回の登壇者4人が共通して話していたのは、興味に従って行動するということ。自身の内発的な動機や、興味関心に基づいた主体的な行動が、まちとの繋がりを生むきっかけとなることが、それぞれの言葉で語られました。


まちの心地よさについて、ゲストや参加者と共に語り合った本イベント。トークセッションでは熱心にメモをとる参加者の姿も見られ、グループディスカッションではどこのグループも話が尽きないほど盛り上がっていました。
今回のイベントは、まちづくりを仕事とするゲストと、まちに暮らす参加者がフラットに話すことができる貴重な場となりました。Polarisでは今後も、多様な人たちが共に暮らし方・はたらき方を考えられる場をつくっていく予定です。
今回ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
※フリーペーパー「くらすとはたらく」を配架していただける団体・企業・店舗を募集しています。ご興味のある方は、「お問合せ」よりご連絡ください。

唐品 知浩さん 合同会社パッチワークス
リクルートから独立し、複数の事業を軌道に乗せる。まちをリデザインする合同会社パッチワークスでは『ねぶくろシネマ』等を企画・運営。三児の父。

大槻 昌美さん 非営利型株式会社Polaris
非営利型株式会社Polaris共同代表。民間企業を出産を機に退職。子育てひろばで出会ったPolaris創業者の市川さんから事業承継し代表取締役(2016年)。二姉妹の母。
調布のまちをエンターテインメントの場にしてきた唐品さん。調布でコワーキングスペースを運営しながら「未来のはたらき方」をつくっている大槻さん。このふたりが関わり2024年5月から開催している、パッチワークス×Polaris(ポラリス)の合同企画「調布交流会」。とにかくシンプルに「交流すること」だけを目的に始まったイベントについて話を伺いました。
唐品 「コミュニティをつくろう」という意識はあまりなくて、まちを好きになるには、知り合いが多い方がいいと思ったんです。知り合いや行きつけの店が増えれば増えるほど、自分のまちだと感じられて、もっと面白くなるのでは、と。現在パッチワークスでは「奥深」(調布市と三鷹市の間に位置する〝奥深大寺〞周辺エリアのまちを形づくる人や営みを伝えていくインタビューメディア)をやっていますが、調布駅周辺での活動もまたやりたいと、交流会を提案しました。
「あのお店の人なんだ」「そんな仕事をしているんだ」なんて話を聞けると、まちに一歩踏み込んだ気がして楽しくなりますよね。店に通ってもすぐに常連にはなりにくいけれど、店の外で会うと覚えてくれていて、〝常連〞っぽくなれるな、って思います。
大槻 馴染みのあるまちだと思っているけれど、日頃の暮らしでは出会えない人って結構いますよね。まちにいる人の違う側面を知ると、また会って話を聞いてみたくなります。「交流会」がきっかけでco-ba CHOFUのドロップイン(一時利用)に来てくれる人もいました。
唐品 かなりゆるい会にしているので、三鷹や狛江など近隣地域の人も来てくれたりして。「調布あたり交流会」って言った方がちょうどいいかもしれません (笑)。

大槻 まちや地域って、つながりそうでつながれていません。たとえば『ねぶくろシネマ』のボランティアみたいに、自分の出番があったらいいなって。
唐品 僕は「そもそも」という言葉をよく使いたがるのですが(笑)、まず疑問に思うことが大切だと思っています。そして、それを「いかに面白く解決できるか」をじっくり考えて仕事にしているんです。
地域で働いていると、より暮らしに近いところ……たとえば、妻が地域で不便だと感じていることや子どもの生きづらさのような、自分に近いことの課題が気になってきます。 僕自身、ライフステージの変化に応じて課題も変わってきました。『ねぶくろシネマ』は、子どもと映画館に行きづらいという課題を解決するために考えました。今は老人ホームについて考えています。高齢者向けのシェアハウスやコワーキングスペースもありかも、とか。

大槻 悩みを外に出していって、みんなで考えようとするのも唐品さんらしさですね。最近は自治体が積極的にシニア世代と地域活動の接点をつくったりしていますね。地域に自分の役割や場所があるとやりがいが出てきます。子どもたちにとっても、親族以外の信頼できる人と話すことで社会性が身につきますから、ポラリスなりの機会をつくっていきたいですね。
唐品 地域の課題はひとりでは解決できないですから。子育てを通して地域とつながったりしますが、男性はまだその機会が少なく、地域との接続にはハードルがあります。だからと言って他人から設定されるのを待つのではなく、当事者が自分自身を振り返りながら課題と向き合っていく必要があるのではないでしょうか。自分たちの暮らしに沿った課題に自分たちで取り組む、それが仕事になるっていいですよね。
文 河内志保、写真 石野祐子
新 真理さん(あたらし まこと)Aquacraft 株式会社
大学卒業後、開発会社でシステム開発を担当。元同僚とAquacraft株式会社を設立。水産業のデジタル化を目指し、「ひとりエンジニア」として働く。
Aquacraft株式会社 |uwotech(うおてっく)
新 真理さんの仕事は、魚類養殖の生産に関わるデータを分析し、経営改善につなげるクラウド型養殖管理ソフト「uwotech(うおてっく)」の開発。「調布は仕事に没頭できる環境がある一方で、趣味のテニスも存分に楽しむことが出来て、気に入っています」と表情を緩めます。
元々、会社員としてシステム開発を担当していた新さん。そのまま会社員エンジニアとしてのキャリアを重ねる選択肢もありましたが、起業を考え始めた友人と意気投合し、会社を設立しました。以前の勤務先は、東京都港区浜松町。調布で働くことになったのは、奥さんの職場に合わせた結果だそうです。
「浜松町は良くも悪くもビジネス街なので、気疲れすることが多かったんです。調布はゆったりとした雰囲気でありながら、適度に都会。必要なものは何でもそろうので、住み心地の良さと利便性を兼ね備えた魅力があります」
自身が開発を手掛けるuwotechは、タイやブリなどの魚を養殖している生簀の配置図を画面上に再現。それぞれの生簀の魚の数、病気や死んだ魚の数、投入した餌の量、水温などを登録します。稚魚の時期からこれらのデータを蓄積することで「今何円で魚を作っているのか」が即座に分かるようにしました。

「天然魚の漁師と比較すると、養殖は生産者自身が生産計画を立て、いつ、どこに売るかを決めやすいため、データをデジタルで管理するメリットが大きいのです。この分野なら自分たちの得意領域を活かしやすいのでは、と思いました」
月に1回程度、高知や愛媛、鹿児島などの生産現場に出張します。一緒に船に乗り、食事をとりながら現場の課題やuwotechの改善点などについて話し合うこともありますが、基本的にはデスクワーク。調布駅に近いコワーキングスペース「co-ba CHOFU」で仕事に没頭します。
養殖事業に関わり、現場にも密着するようになり、知ったことがいくつもあります。
生産者の人たちは毎日、それぞれの生簀への給餌量や魚の様子を紙やノートに記録しています。中にはそれらの手書きデータを作業後にエクセルに転記する人もいます。けれども、振り返りやデータ分析を通じて何らかの改善に繋げられているケースはほとんど無いのが現状でした。結果、魚を売り切った後で計算すると、大きな赤字に気付くということも少なくありませんでした。
「捕る漁業から育てる漁業へ、と言いますが、日本は世界の中でも珍しく水産養殖の売り上げが落ちていて、従事者も減り、高齢化も進んでいます。例えばノルウェーでは最先端技術の活用にも積極的で、養殖業はあこがれの職業のひとつです。日本の状況をuwotechで変えたいと思っています」

仕事とプライベートを分けないのも、新さんの働き方の特徴です。
「開発に行き詰まったときは、散歩します。 調布駅の周辺や多摩川沿いなど、1時間以上歩くこともあります。夕方は一旦帰って夕食を準備します。頭を整理するために料理をすることもあって、妻に喜ばれますね」
そして、生活に欠かせないのがテニス。早朝か夜に週2〜3日、1回に2〜3時間、知り合いたちと市内のコートで汗を流します。
「何よりテニス仲間が多いのがいいです。仕事かテニスをしていれば、大体元気です」
ちょうどいい暮らしやすさが、働くことに好影響をもたらしているようです。
文 三澤一孔、写真 石野祐子
石野 有紀子さん(いしの ゆきこ)たまリバ ネイル
美術短大を卒業後に印刷会社に勤務。その後、育児離職した専業主婦時代にママ友にネイルをしてもらったことをきっかけにネイリストの道へ。つつじヶ丘でネイルサロン「たまリバ ネイル」を営む。たまリバ ネイル Instagram |ウェブサイト
調布市西つつじヶ丘の路地裏の奥にひっそりと佇む古民家「もえぎ家」。ネイリストの石野有紀子さんは、ここで「たまリバ ネイル」を営んでいます。懐かしい雰囲気の小さな玄関ドアを開けると、石野さんがゆったりとした笑顔で出迎えてくれます。
結婚を機に中野区から西調布へ引っ越してきた石野さん。ネイルに興味を持ったきっかけは、ふたりの子どもが保育園に通っていた頃、ママ友にネイルをしてもらったことでした。育児に追われる日常の中でも、ネイルを施した手元を目にすると、自分らしさを取り戻したような明るい気分になったそうです。

開業当初は、西調布の自宅で知人紹介の方を中心に施術。約7年前に、イラストレーターのアトリエだった「もえぎ家」に仕事の場を移しました。現在の住まいからもえぎ家までは自転車で15分ほど。朝、家族を送り出して家事を済ませ、最初の予約を受けている10時前に到着するのが日常です。
つつじヶ丘は世田谷区や三鷹市の境に位置し、西調布で活動していた頃と比べると、お客様の雰囲気が少し変わり、50代以上の大人の人や、個性的な印象の人も多いとのこと。そうした、経験が豊かであったり、自分らしさを大事にしたりする人が、石野さんを訪れる理由は、デザインセンスだけではありません。対話を重ねつつ、その時、その人の在り様に寄り添ったデザインを施してくれる時間が、心を癒し、気持ちを整えてくれるから。ファンが増えていくのも納得です。
施術中のお客様との対話は、石野さんにとっても自身の視野を広げ、新しい価値観をもたらす時間です。特に海外での生活が長い人や転勤族で色々な地域に住んだ経験のある人との対話では、知らなかった文化や考え方に触れることで、日常や常識と思っていることが、じつはそうではないことに気づかされます。また、キャリアアップを重ねている人との対話では、仕事に対する考え方のヒントを得るだけでなく、石野さん自身のキャリアの「次の一歩」の後押しになったこともあるそうです。

そうした人々との繋がりにご縁を得て、今、石野さんはもうひとつの仕事である「マイペースカフェ」に取り組んでいます。「マイペースカフェ」は石野さんの知的障害のある息子さんが、”マイペース“に淹れたコーヒーを提供するカフェです。カフェを利用するお客様も、カフェのスタッフも、それぞれの”マイペース“を大切に味わうユニークな場です。
マイペースカフェの発端は、石野さんがネイルサロンのお客様に話した「ウチの息子は毎朝モーニングコーヒーを淹れてくれる」という何気ないひと言でした。
そこから瞬く間に、イベントでのカフェ出店が決まりました。ところが、イベント当日も大好きなゲームに夢中でなかなかコーヒーを淹れようとしない息子さん。最初はハラハラした石野さんでしたが、そんな石野さんの思いとは裏腹に、お客様はコーヒーの提供を待ちながら、他のお客様やスタッフとのおしゃべりを楽しんだり、その様子をニコニコ眺めたりと、いつの間にかお客様それぞれのペースでリラックスして過ごす場になっていました。
他のカフェとは違う時間の流れの中で、日常や常識に対して立ち止まり、非日常をお客様自らが積極的に楽しもうという雰囲気。別の会場でカフェを開いても、自然とこの空気が生まれるそうです。
ひとつの繋がりからまた次の繋がりへ――。
誰もが自分らしい在り様でいることを願っている石野さんにとって、調布はいつも自分らしく過ごすことができる、「ちょうどいい」と感じられる場所なのだそうです。そんな場所に、人は愛着をもつのかも知れません。
文 北村みどり、写真 石野祐子

森 直樹さん(もり なおき)Withgrow 副代表・渉外担当
調布市公認インフルエンサー「Wi thgrow」副代表・渉外担当として地域の魅力を発信。5歳の時、新潟から調布へ。以後は短期間の下高井戸生活を除き、ずっと調布で暮らす。Withgrowのメンバーは約10人で、市外からも調布好きが高じて地域活動に参加する人も。
Withgrow SNSアカウント:Instagram |youtubeチャンネル
2024年6月、コワーキングスペース「co-ba CHOFU」で、クイズ対決「第1回調布王決定戦」が開かれました。このイベントを主催したのが、調布の魅力を発信しているWithgrow(ウィズグロー)です。

グループ結成は2011年。当時、学生だった森直樹さんが、アルバイト先の先輩、森下建臣さんと一緒に立ち上げました。
「一緒に食べたり飲んだりしながら、“地元・調布のためにできることがあるんじゃないか”と考えました」。それに、「活動がうまくいけば、就職活動でアピールできるかも」という気持ちも少しあったそうです。
市役所や市議会議員に連絡して「何かできることはありませんか」と相談するうち、市や調布青年会議所のイベントで、調布をよくするためのアイデアを発表するような機会にも恵まれました。


「闇に浮かぶ境内で参拝を」をコンセプトにした2012年12月の「布多天神社あかり計画」では、実行委員として参加。地元の学生や、地域イベントで縁のあった団体などを巻き込み、イベント成功に貢献。「人に声を掛けていくうちにコミュニティがつながったり、世代間交流ができたりしました。これがWithgrowの“理念”になっています」

メンバーそれぞれが仕事やプライベートに多忙な時期を経て、2020年に再結成。「プライベートは地域で過ごす、という流れがすでにできていました。自分たちもあらためて地域で活動しようと思いました」と森さんは話します。
YouTubeやインスタグラムで、お店紹介、「まち活フェスタ」、「深大寺のだるチャン」、就活セミナー、時には困りごとなども発信。「調布市公認インフルエンサー」にもなりました。YouTubeで調布にまつわるネタを紹介するクイズ企画「調布王」はリアルイベントにもなっています。
文 三澤一孔