【参加レポート】ソーシャルビジネス研究会主催「新たな会社形態、非営利型株式会社Polarisの挑戦」

投稿者:polaris_sakae

【参加レポート】ソーシャルビジネス研究会主催「新たな会社形態、非営利型株式会社Polarisの挑戦」

去る6月30日(木)に、ソーシャルビジネス研究会主催 の勉強会において、「新たな会社形態、非営利型株式会社Polarisの挑戦」と題して、Polarisの市川望美が講演を行いました。その時の様子をレポートいたします。

社会問題解決に貢献するために何ができるのか

ソーシャルビジネス研究会とは、ソーシャルビジネス(※)に関心がある中小企業診断士の集まりで、NPO団体の代表者を招いての講演、会員による事例研究報告などを勉強会(例会)として月に1回実施したり、実際にソーシャルビジネスを手掛けている会員の支援をしたりしています。

今回はソーシャルビジネスに興味のある中小企業診断士の方や、実際にNPO団体を立ち上げて活動をされている方、社会貢献活動に興味がある方など30人近い方が参加されていました。

※ソーシャルビジネス:子育て支援や地域活性化、環境問題など、社会問題の解決を目的とした事業

いろいろな働き方を支える仕組みづくり

勉強会の前半は、Polarisの取締役ファウンダー兼チーフストーリーオフィサー(Chief Story Officer)の市川 望美より、自身のプロフィールを紹介しながら、子育て支援のNPO団体に関わっていた頃の話、Polarisの成り立ちや事業内容、非営利型株式会社という形を選んだ理由などをお伝えしました。

「子育てしながら自分たちの居場所を作っていく活動を通して、母となった女性のキャリアや働くことに関心が向いて、2010年末に内閣府のビジネスプランコンペで「いろんな働き方を支える仕組みを作りたい」とプレゼンしたところ採択されたんですね。それがPolaris立ち上げの直接のきっかけです」(市川)

非営利型株式会社という「かたち」になった理由

何故「非営利型株式会社」を選択したのか

市川は「Polarisのような、『非営利型』を名乗る『株式会社』ってかなり数は少ないんですが」と前置きしながら、Polarisが現在のかたちにした理由を次のように語りました。

そもそも定款1つでNPO法人と株式会社を作ろうとしたんですね。その時に「定款で配当制限かければ、そんなことしなくていい」とアドバイスを受けたことで、「そういう方法もあるのか」と。また、NPO法人だとガバナンスや意思決定のスピード感が全然違いますし、仮説と検証しながら事業を進めていくことがすごく難しくなってしまうんですね。それから「地域×女性=ボランティア」と捉えられたくなかったですし、自分たちの事業が大きくなったときに、NPOだと資金提供を受けられません。市場である程度存在感を発揮するためにも、株式会社であることは必須でした。

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非営利型株式会社とは?

北極星の位置は常に変わる

Polaris=北極星
動かない星。だけど、移り変わる星。

市川の講義後、その話に大いに納得する方や「非営利型株式会社」という存在の意義について深堀を試みる方など、参加者・ソーシャルビジネス研究会の方々からの質疑応答であっという間に1時間が過ぎました。ときには聴講していたコワーキングスペース(Polaris運営)のコミュニティマネージャーへPolarisの仕事の仕方を聞く場面も。

Polarisは常に変化することを前提に活動をしています。Polarisとは「北極星」のことで、動かないという北極星の特徴から、旅人が道に迷ったときに戻れるという意味もあります。しかし実は地球の軸は変動していて、北の軸に一番近い星が北極星になってるだけなんですね。私たちPolarisも、大きな時代の変化の中で自らが果たせる役割を増やしていくためにも、さまざまに役割を変え、いろんな人と連携しながら活動を続けていきます。(市川)

「非営利型株式会社」の北極星として、Polarisは少しずつ変化しながら光を放ち続けます!


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