Polarisの仕事のしかたを紹介するシリーズの第2回目。
今回は、Polarisの特徴である「業務委託」というはたらき方についてご紹介します。
第1回目はこちら
Polarisの仕事のしかたとは?
【INDEX】
・業務委託とは?
・Polarisが業務委託というはたらき方を選んでいる理由
・「業務委託」は、自立した人の選択肢
・業務委託だけれど、Polarisの仕事
Polarisで仕事をする場合、役員以外は「業務委託」としてはたらいています。最近ははたらき方の多様化で複業を選ぶ人も増えており、業務委託という言葉に触れたことのある人もいるのではないでしょうか。
改めて定義すると、業務委託とは業務委託契約書により取り決められた業務を行う仕事の仕方です。契約する企業とは「業務」の契約のみで、雇用契約はありません。そもそも、業務委託という名称は法律上では存在せず、「請負契約」と「委任・準委任契約」の二つの契約の総称として使われています。
請負契約は、決められた期限までに成果物を納品し、成果物に対して依頼主から報酬が支払われます。依頼主との関係は対等で、どこで何時間の業務を行ったかは問われず、予定の成果物を期限までに納品することのみが問われます。デザイナーやライター、プログラマー、コンサルタント(成果物の完成責任あり)、営業、清掃員などが当てはまります。
委任・準委任契約は、成果物の有無ではなく、遂行する業務自体に対して報酬が支払われます。成果物に対する責任は問われない点が、請負契約とは異なります。委任契約は法律行為を扱う弁護士などの業務で、準委任契約はコンサルタントや受付事務など法律行為以外の業務となります。医師、コンサルタント(成果物の完成責任なし)、受付、美容師などが当てはまります。
業務委託で仕事をした場合、業務に対して報酬が支払われますので、毎年自分で確定申告をする必要があります。こうしたはたらき方を個人事業主やフリーランスと呼びます。
業務委託とそれ以外のはたらき方の違いを整理すると次のようになります。
*2か所以上からの収入がある、副収入が20万円を越える、年末調整時に会社との雇用契約がない(退職している)、給与所得が2,000万円を越える、医療保険控除・住宅ローンの所得控除があるなどの方は確定申告が必要です。詳細は国税局HP・税務署等でご確認ください。
業務委託としてはたらくメリットは「はたらく場所や時間を自分で決められる」「得意な業務だけに特化できる」「実力によって収入を上げられる」などが挙げられます。一方デメリットとしては、「労働基準法が適用されない」「労災・通勤労災が適用されない」「収入が安定しない」「仕事を自分で探す必要がある」「正社員では会社が対応する所得税や住民税などの税務処理、社会保険手続きを自分で調べて対応する必要がある」「企業との契約を自分でしなければならない」などが挙げられます。
業務委託は、得意分野を活かして自由に仕事をしていくことができますが、本来の業務以外に契約・税務の事務処理にも自分で責任をもって取り組む必要があります。また、会社員の場合は敢えて難しい経験をさせて成長の機会を作りますが、業務委託の場合は、自ら動かないと成長のチャンスがありません。積極的に視野を広げてチャレンジすることで自己成長し、次の仕事へと繋げる努力が求められます。
Polarisは創業時から雇用をしておらず、全ての人が業務委託で仕事をしています。当時から、時間や場所に縛られないはたらき方を優先してきたため、一定時間決められた場所に通勤するスタイルより、成果物を期日までに納品すれば、いつどこで業務をしてもいいというはたらき方の方がフィットしていました。時には、所定の時間はオンライン上で作業が必要だったり、対面での業務のため、決まった場所へ行く必要があったりはしますが、そうした業務を選ぶ自由は一人ひとりにあります。
今のようにジョブ型の雇用や人事制度が企業に導入される前、定時勤務が難しいけれどもはたらきたいと考えたときに、Polarisが自由と責任のあるはたらき方として選んだのが、業務委託でした。
社会の文脈を変え、「未来におけるあたりまえのはたらき方」をつくる
これはPolarisのミッションです。「未来」と「今」はつながっています。では、未来におけるあたりまえのはたらき方をつくるために「今」大切なこととは何なのでしょうか?
創業当初に自分たちのミッションと現状のあり方を深耕し、「未来のために『今』大切な11のこと」としてまとめたのが次の図です。これらは現在も「11のキーワード」としてセルフアセスメントに使われており、こうした行動規範に基づいてコアメンバーが定期的に振り返りを行っています。
こうしたキーワードを自分ごととして捉え、自らを律して仕事ができる人たちが、Polarisのメンバーには多く見られます。雇用、派遣、パート、業務委託など多様なはたらき方のメリット・デメリットを理解しつつ、敢えて自らの意志でクリエイティブなはたらき方を選ぶ。――自分にも他人にも敬意を払い、はたらくことを楽しめる、自立した大人の「はたらき方」の選択肢として選んでいただいているように受け取れます。
Polarisでは、一般企業の社風に当たるものが、先の「11のキーワード」で構成されています。常に顔を合わせて仕事をしているわけではないため、「11のキーワード」のように迷ったときに立ち戻れる言葉を共有することを大事にしています。
事業部によっては、「11のキーワード」をベースに担当業務に合わせてカスタマイズした「こころえ」という行動規範があり、業務の特性に合わせた課題の乗り越え方を共有しています。例えば、コミュニティ運営の事業部ではコミュニティマネージャーの「こころえ」があり、どのような心構えで業務に携わればいいのか、説明会や研修で伝えていきます。
また、Polarisの仕事は「チーム」が基本です。チームが一定のクオリティの仕事をするためにどうすればいいのか、「こころえ」に基づいて検討していきます。特にチームで意識しているのは、チーム全員が同じクオリティを保つことではなく、それぞれのスキルや経験を活かし合うにどうすればいいかということです。同じコミュニティマネージャーのメンバーにも、PC作業が得意だけれども整理整頓が苦手な人もいれば、対人コミュニケーションが得意だけれども、事務作業が苦手な人もいます。そうした個人の強みを活かしながら(弱みは見守りながら)同じ仕事をしていくと、得意な人のスキルがほかのメンバーにも徐々に移っていき、だんだんとチーム全体のスキルが向上していきます。
業務委託と言うと、個人のスキルを特定の業務に対して活かすはたらき方なので、納期までに成果物が納められれば契約上の問題はありません。しかし、Polarisの業務はその文化で培われた仕事のしかたによって成り立っています。一人でやれば早い作業でも、敢えてチームでシェアしていくことで、今までにはない発見・成長があり、業務の連帯感・達成感が生まれていきます。個が自立したはたらき方だからこそ、いつでも頼れる心理的安全性が確保されたチームであることが欠かせないのです。
Polarisは、今も積極的に未来のはたらき方を作っています。「未来のために『今』できることとは?」と問いかけながら、Polarisならではの業務委託というはたらき方を進めていきます。
※本記事は2022年7月18日時点の情報をもとに執筆されています。
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