地域メディアから考える、地域ではたらくこと
金曜の夜、ランタンの灯の中、みんなでごはんを食べながらゆるっと参加できるトークイベントです。
変化の激しい時代、私たちは改めて「はたらく」意味を問われているように感じます。本業とは別の収入の軸をもったり、地域活動に参加したり、趣味で表現の場をもつなど、はたらき方も多様になりました。
本イベントでは、調布にまつわるゲストのはたらき方を伺いながら、改めて自身のはたらき方を見つめてみます。
第2回のテーマは、「はたらく×地域メディア」
今回のゲストは、調布の魅力を発信する地域メディアで働くお二人。1人目は、youtubeやinstagramで調布の地域活動団体やお店の情報を発信している調布Withgrowの森直樹さん。調布育ちの森さんは、IT企業で働く傍らWithgrowの活動をされています。2人目のゲストは、調布FMパーソナリティの岡本祥子さん。岡本さんは元TBSラジオのリポーター。2人のお子さんを育てながら、防災士やベビーサイン講師としても活動されています。
お二人の地域メディアづくりのお話を通して、地域ではたらくことについて考えます。
【こんなことについてお話します】
・地域メディアに関わるようになった理由
・地域ではたらく魅力や面白さ
・複数の収入軸と暮らしとのバランス
【こんな方におすすめです】
・地域でなにかやってみたい人
・調布の人と繋がりをつくりたい人
・複数の”はたらく”に興味がある人
・はたらくと暮らしのバランスについて考えたい人
ゲストのトークを聞きながら、おいしいごはんと飲み物を片手に、一緒に思考の探索に出かけませんか?
1.トークセッション:はたらく×地域メディア(30分)
複数の仕事をもつ理由や、地域に仕事をつくることで起きた変化など、さまざまな角度から、はたらくことや仕事についてゲストの話を聞いてみます。
2.グループトーク:自分にとって”はたらく”とは?(30分)
トークセッションで感じたことを自由にシェア。グループで対話しながら、さらに思考を深めます。
3.未来への道しるべ(10分)
今日のキーワードや明日から実践したいことを言葉にします。
調布Withgrow、森直樹さん
調布Withgrowは調布にゆかりのあるアラサーの男女でつくる地域メディア。「ワカモノのコミュニティ作りを通して地域に貢献する」をミッションに、お店や施設情報のほか、調布で活動する地域団体の紹介も積極的に行う。森さんは調布で育ち、現在は会社員の傍ら、調布Withgrowでは渉外担当を務める。
▶Instagram、YouTube
▶ちょうふ地域コミュニティサイト「ちょみっと」紹介記事
調布FMパーソナリティ、岡本祥子さん
調布FMは、調布市を中心に地域と密着した情報をお届けするコミュニティ放送局。岡本さんは、調布FMでパーソナリティや街角レポーターを務める。ラジオキャスター、フリーアナウンサーの仕事の傍ら、防災士、ベビーサイン講師としても活動中。
日時:2023年10月27日(金)19:30〜21:30
場所:co-ba CHOFU(京王調布駅徒歩1分)
参加費:2,000円(フードボックス&ドリンク付)
定員:20名
※受付時に、食事とドリンクをお渡しします。自由に食べたり飲んだりしながら参加してください。
co-ba CHOFU
「仕事軸のコミュニティ」をコンセプトとした、会員制コワーキングスペース。利用者同士が近くにいながらも、視線と視線をずらすワークテーブルの配置で、対話もしやすい空間を提供します。「働きすぎないゆとり」を生み出し、人とのつながりなど、今だからこその価値につなげていきます。”co-ba CHOFUを通して、豊かにくらし はたらくことができる。”そんな場を目指しています。
非営利型株式会社Polaris
co-ba CHOFU運営会社。co-ba CHOFU内に事務所をおき、「未来におけるあたりまえのはたらきかたをつくる」をミッションに、ワーキングシェアの仕組みをつくり、地域に仕事をつくってきました。学びのコミュニティ「自由七科」では、「ここちよく暮らしはたらく」をテーマとした学びや対話の場を開催しています。
<キャンセルポリシーについて>
3日前(10/24)までキャンセル可能です。
ただし、返金手数料は自己負担となりますのであらかじめご了承ください。
お申し込みはこちらから
「この街に引っ越したら、どんな暮らしが待っている?」
ライフステージの変化に合わせて、新しい街での生活を考えることもありますよね。引っ越しや移住を検討する際、最近はインターネットやSNSで情報収集する人がほとんどではないでしょうか。それらは、公共施設や商業施設、飲食店などの情報が手軽に得られる一方で、実際にその街で暮らすイメージにつながるリアルな情報を得ることはなかなか難しかったりもします。特にその街のコミュニティや文化に根差した「くうき感」は暮らしてみないと分からないことがあります。
Polarisでは、そこに住まい暮らす人だからこそわかる「くうき感」を、オリジナルの手法で伝えるサービス、「くらしのくうき」を2013年から実施してきました。従来対面で行っていたサービスですが、2022年からInstagramでの発信をスタート。新しい試みのプロセスと成果をご紹介します。
地域情報提供サービス「くらしのくうき」は、地域住人による「対面」での地域情報提供サービスとして2013年にスタートし、これまでに20物件以上の新築分譲マンションの販売センター内でサービス展開を行っています。
「くらしのくうき」では、実際にその街に暮らす、地域に愛着を持つ子育て中の女性たちが、自身の日常の暮らしやその街での生活の様子、子育ての経験を伝えています。「地域住人としての当事者視点」を軸に、地域への愛着と暮らしの「くうき感」を伝えることで、引っ越しを考える人も新しい「街のファン」を経て住人となることができます。
対面による「くらしのくうき」は、主に新築分譲マンションの販売センター内で展開しているサービスですが、2020年頃からコロナ禍で対面サービスが敬遠されたり、都心の集約販売拠点で販売が行われるケース(マンション建設地と集約販売拠点地が異なる)が増えたりしたことで、サービスの見直しが必要となってきました。
そこで、新たに20代後半から40代前半のユーザー数が多いInstagramを用いたサービスを導入しました。
「くらしのくうき」をInstagramで発信するため、初めて導入したのは、2022年12月から2023年6月まで運用を行っていた東京都荒川区三河島エリアで、その名もInstagram「みかわしマップ」。新築分譲マンション広告の一環として、三河島エリアの居住者がエリア情報をInstagramで発信していきました。
Instagram運用チームは、三河島エリアに居住する4名の女性を採用し構成しました。研修、企画会議などはオンラインビデオ通話で実施。日々の報告、連絡、相談はビジネス用チャットツールを使用することにより、現地取材以外の業務は全てオンライン上で完結。副業でも家族形態が多様でも、ワンチームとして業務を進めていきました。
Instagram「みかわしマップ」は、ターゲットをマンション購入検討者に絞り、主に販売センター内へのPOPの掲示、商談時に営業スタッフからの紹介、物件HPへの掲載によりフォロワーを募りました。その結果、マンションを購入した22名のフォロワー全員が「有益な情報を得られた」と回答しており(グラフ1)、特に「大体得られた」「得られた」と回答している方の半数以上は三河島のエリアイメージが向上した(グラフ2)ということでした。このマンションでは、都心の販売集約拠点にて販売を実施しており、マンション建設エリアと離れているため、購入検討者にとって街の雰囲気を感じにくい状況でした。しかし今回、Instagram「みかわしマップ」を通して、実際に三河島エリアに住む人たちの「くらしのくうき」を感じられたことが、大きな一歩の後押しになったようです。
Instagram「みかわしマップ」のクライアント様からは次のようにコメントをいただきました。
東京建物株式会社 広告宣伝グループ 中川正幸氏
お客様が安心してご入居いただけるよう、地域情報のリアルを正しく伝えることを大切にしていますが、当社だけの調査ではどうしても表面上の情報となり限界があります。その中で「くらしのくうき」は実際に住んでいらっしゃる方のリアルな声を提供でき、お客様の納得感や安心感につながっています。「みかわしマップ」の取り組みも、当社スタッフが驚くほど街の魅力を発掘していただき、お客様の安心へつなげることができました。携わっていただいたスタッフの皆様、本当にありがとうございました。
Polarisでは自分の生活から生まれた視点や、その街にある資源を活用して創り出す仕事を「loco-work」と名付けて、様々な事業を行っています。
「loco-work」事業の一つであるくらしのくうきでは、地域住人は、業務に参画することで、自分と同じ地域に住む、今まで知らなった人と業務メンバーとして出会い、仕事軸のコミュニティを育んでいきます。また業務を通してその地域の店舗や施設の人と出会うことで、よく知っていると思っていた店舗や施設の知らなかった面を発見したり、繋がりが生まれたりします。
チームメンバーとの情報共有では、業務スキルだけでなく、街や暮らしに関するあらゆる情報の共有が行われます。その際メンバーは、生活スタイルや嗜好の違いにより、同じ地域に住んでいても、人によって利用する施設や場所に違いがあることに気づきます。人はそれぞれ多様であること、またその多様さが発信する地域情報の質を高めることを理解した時に、メンバー一人一人の価値観が尊重される文化がチーム内に生まれます。
実際に、業務開始1か月後と5か月後にチームメンバーへ同じアンケートを実施したところ、次のような回答となりました。
Polarisの業務に初めて参加し、当初はスキルを活かし高めること、働き方のフレキシビリティに関心があった方も、愛着のある地域の「くうき感」を伝える仕事を通して、地域で働くことに魅力を感じ、地域への愛着が深まったことがわかります。
このように、街の魅力を再発見することで地域への愛着がさらに増し、仕事軸のコミュニティは地域情報発信という一つの業務の枠を超えて、多様な価値観を受け止める豊かさを持った、新たな地域コミュニティの創出という価値を生み出すことができます。
今その地域に住んでいる人、その地域で仕事をしている人、これからその地域に引っ越して来る人、――地域に関わる全ての人が自分の「くらしのくうき」を見つけていくことこそ、幸せな日常をつくっていると、私たちは感じています。
SNSでどれだけ「くうき感」を伝えられるか――。
Polarisの「くらしのくうき」では初めての試みではありましたが、Instagram「みかわしマップ」を通して、従来からの住民である運営メンバーも新しく街に入られる方も、同じ「くうき」を共有できた、小さな手ごたえとなりました。
9月は前回に引き続き、「自分らしいライフキャリアを描こう」がテーマ。女性経営者とフリーランスのためのオンラインコミュニティ「ホクレア」主宰の小野梨奈さんのライフキャリアを聞く後編です。
小野梨奈さんは、まだフリーランスという働き方が珍しかった2006年にWEB編集者として独立。自身がフリーランスになる際に苦労した経験からフリーランスのためのWEBメディア「Rhythmoon(リズムーン)」を立ち上げ。その後、2021年にコミュニティという形で発展させ、「ホクレア」を立ち上げました。
今回はホクレアの立ち上げから、Polarisファウンダーの市川望美さんと共に取り組んでいる「DEATH FES」について話を伺います。
ホクレアのキャッチコピー「働き方も生き方も自分らしく舵をとっていく!」を体現している小野梨奈さん。
さぞエネルギッシュの方なのかと思いきや、お会いすると意外にもふんわり優しい雰囲気が印象的です。今回は、独立、出産、コミュニティ立ち上げなど、ライフとキャリアの話を行き来しながら、梨奈さんがどのように自分らしくはたらくことと向き合ってきたのか、お話を伺います。
ランチを食べながら、画面オフで聞くだけでもOK!ぜひ気軽にどうぞ。
▶前回の様子はこちらからご覧いただけます。
日時:9月19日(火)12:00~12:50
オンライン開催
参加費:無料
定員:20名
小野梨奈
合同会社カレイドスタイル 代表
女性経営者・フリーランスのためのオンラインコミュニティ「ホクレア」主宰
大学では宇宙物理学を専攻。大学院終了後、IT企業、女性向けWebメディア編集部に勤務後2006年に独立。リケジョ編集者として、企業や経営者、アスリート、研究機関のメディアやコンテンツのプロデュースを数多く手がける。
また、独立時の経験からフリーランスに関する情報やノウハウを集めたWebメディアを2009年に立ち上げ。その後2021年に女性経営者・フリーランスのためのオンラインコミュニティ「ホクレア」へと発展させる。
プライベートでは3児の母。最近、中学時代に打ち込んだ卓球を再開。大会出場も果たす。
非営利型株式会社Polaris
はたらくをアートする「自由七科」
自由に生きるための知恵に出会うリベラルアーツ・ラボ
非営利型株式会社Polarisが運営する学びと探究の場。
変化の時代の中で多様な人とつながりながら自由に生きること、その人がその人らしくあること、仕事とその人がより近づき、自分が心地よいと思える暮らしかたや働き方を実現するための学びや探究を行うラボです。
朝日新聞の運営するウェブサイト「telling,」に市川望美のインタビューが掲載されました
柔軟な働き方を選べる社会を目指すPolaris市川望美さん。「シゴト軸のコミュニティ」も構築
お申し込みはこちらから
「心地よく、ちょうど良い。」をテーマとしたレンタルオフィス、MID POINT。
Polarisでは、第一拠点である目黒不動前の立ち上げより、場の運営に携わり、2023年9月現在7拠点を運営しています。
各拠点で地域採用を進め、拠点ごとに彩豊かなコミュニティマネージャーチームがMID POINTを日々運営しています。
今回は、MID POINT渋谷神泉のコミュニティマネージャーを募集します。
営業日:平日(土日祝日、年末年始、夏季休業期間を除く)
勤務時間:11:30~17:00
報 酬:6,600円~7,150円/日(休憩なし)
研修:2,000円/回
トライアル期間の報酬(1,113円/1時間あたり)
※トライアル期間:勤務日数10日程度。業務の習得状況により期間は変動します。
条件:
• 基本的なPCスキル(Word/Excel/PowerPoint/Googleツール)
• チャットツールでの業務連絡にストレスがない
• 基本的なメールマナー
• 新しいアプリケーションを使用することに抵抗がない
• 勤務時間帯全て入れること
交通費:別途一部支給(往復500円まで)
契約形態:業務委託
勤務地:MID POINT渋谷神泉
東京都渋谷区神泉町20-21 アシジ神泉ビル クロスシー渋谷
募集人数:1人(シフト制、週1〜2回程度)
※エプロンの貸与。制服はありませんが、服装規定あり。
聞き上手
整理整頓が好き
掃除が好き
事務作業が得意
PC作業が好き
面倒だと思っても否定しない
自分が知らないものやことを聞くのが好き
イレギュラーなことがあっても気持ちを保てる
知らない人と話すのはとても苦手
掃除が嫌い
整理整頓が嫌い
興味がない話は聞きたくない
マニュアルを読むのが嫌い
賑やかな空間が好き
飽きっぽい
その日の業務の優先順位を判断できない
事務作業が嫌い
オンとオフの切り替えができる仕事がいい
気分にムラがあり対応を一定に保てない
疲れやすい
説明会ご応募後に日程を調整します。
説明会時に詳細のご案内をさせていただきます。
※応募フォーム内の日程については希望日時を
入力するようにしてください。
下記「応募する」ボタンよりご応募ください。
※応募多数の場合は、早めに締め切ることもあります。
ご不明な点等ございましたら、下記メールアドレス宛にお問い合わせください。
midpoint.lounge.office@polaris-npc.com
株式会社コスモスイニシアが運営する職住近接のレンタルオフィスです。個室や半個室、会議室を備え自宅の近くで働くことをサポート。仕事だけでなく、コミュニティに参加することで居心地や愛着を深め、リラックスできるデザイン性の高い空間で働くパフォーマンスを上げます。
MID POINT公式サイト
team-ponoの体制をより充実させるためのチームメンバー募集に先立ち、説明会を実施いたします。
Polarisの事業の一つである、「事業伴走支援サービスCoHana(コハナ)」には、「team-pono(チームポノ)」という、短期間の業務(データ入力や集計など)や、トライアル業務の立ち上げを担当するチームがあります。
どんな小さな案件でも複数名でチームを組み業務を遂行することで、メンバーそれぞれの特性を生かし苦手なことを補い、業務の平準化がなされています。
そしてその結果、チーム全体のパフォーマンスや、納品物のクオリティを高めることに繋がっています。
CoHanaの事業やteam-ponoについてはこちらもご覧ください。
CoHana(事業伴走支援サービス)
CoHanaではたらく
という方は、まずは「team-pono」の説明会にご参加ください。
みなさまのご参加、心よりお待ちしております!
日時:2023年10月3日(火)10:00~12:00
開催方法:オンライン(Zoom)
定員:10名
・定員になり次第締め切りとさせていただきますのでお早めにお申込みください。
・開催日が近づきましたら、メールにてZoomのURLをご案内いたします。
・もし開催日の前日までにご案内メールが届かない場合は、メールアドレスの不備、もしくは申込みが完了していない可能性がありますので、問合わせ先(CoHana ロコワーク事務局)までご連絡ください。
お申込み方法
以下の説明会参加フォームよりお申込みください。
・メールアドレスはGmail等のフリーメールアドレスでお願いいたします。
・業務名には「team-pono説明会」と明記ください。
・説明会参加希望日は、第1希望を「2023-10-03 10:00」としてください。
第2希望以下は入力不要です。
申込締切:2023年9月25日(月)12時(正午)
お問い合わせ:
CoHana ロコワーク事務局
2023年8月3日(木)、シェアードバリュー・コンサルティング合同会社の代表である水上武彦氏の『サステナビリティ』の出版を記念したセミナーが実施され、ゲストスピーカーとして、取締役ファウンダーの市川望美が登壇しました。
自社の事業を通じて、社会課題解決と企業価値向上を両立させようとする戦略コンセプトに「CSV(Creating Shared Value)」と「6つの資本」*1があります。本セミナーは、前半に水上氏によるCSVやサステナビリティ経営の解説、後半にPolarisによる6つの資本について考える事例紹介とワークショップという二部構成で実施されました。
本記事では、水上武彦氏の『サステナビリティ』の出版記念セミナーの様子を一部お届けします。
*16つの資本:IIR(International Integrated Reporting Council:国際統合報告評議会、現在はIFRS財団に統合)が2013年に公表した「国際統合報告フレームワーク(The International Framework)にて示され、自社の資本を財務資本と非財務資本5つ(製造資本、知的資本、人的資本、社会・関係資本、自然資本)に分類するもの。
「あなたはなぜ働くのか」、「企業はなぜ利益を上げなければならないのか」――。
3人の石工の寓話(ある町にやってきた旅人の問いかけに、3人の石工が答える)からの引用である2つの質問が水上氏から提示され、セミナーは始まりました。
「この100年で人口が増加していて、富の総量は増えたけど、大量に物やエネルギーを消費して物やCO2を廃棄して右肩上がりに企業が成長を続けていくことは今後困難になる。また、企業活動においては各方面で環境問題や人権問題といった負の問題を引き起こしている」とし、「こうした企業活動を変えていくには、次の3つの原則をベースにした、サステナビリティ経営を実践することが望ましい」と語りました。
水上氏はさらに、サステナビリティ経営を上手に進めていくためのコツとして、サステナビリティの動向をしっかり把握すること、ステークホルダーに対して適切に情報開示すること、一連のサステナビリティ経営を適切にそのマネジメントしていくための組織づくりを挙げました。
*2CSV(Creating Shared Value):共有価値の創造などと訳され、社会課題を自社の事業にすることで、一見相容れない経済価値と社会的価値の創造を並行して行うことで他社との差別化を図り、事業価値や競争力を確立するという考え方。
*3ESG(Environment Social Governance):Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス=企業統治)を考慮した投資活動や経営・事業活動で、投資・企業経営においても配慮すべきとされている。
セミナーの後半ではPolarisファウンダーの市川望美が登壇し、Polarisの事業内容と特徴について語りました。
――以下、市川コメント
Polarisは、経営者の5人以外は直接雇用せず、約200名のメンバーが業務委託で働いています。そのうち15~20人ぐらいがPolarisの事業運営に関わっています。
対等でフラットな関係を形成し、コミュニティベース、チームで仕事をすることを大切にしています。現地で行う業務の場合、地域採用をベースにチームを組成しています。互いに異なるバックグラウンドに配慮しながらチームのメンバー同士が支え合い、非常に有機的なチームを形成することで、これまで仕事をしにくかった人が関われるようになりました。仕事でつながることで地域の関係性が変わったり地域に愛着が生まれたり、チームの中で個性を発揮することでチームメンバーにも愛着が生まれたりします。それらを総称して私たちは「“シゴト軸”のコミュニティ」と呼んでいるのです。
Polarisでは、請け負った仕事をみんなでシェアしたり、さまざまなバックグラウンドを持つ人たちと一緒に働く機会や、地域の人が活躍できる場を作ったりしてきました。こうすることで課題として大きくなる前にニーズを察して、サービスを生み出すことができています。基本的には手を挙げた人が業務をする、という流動的な仕事の仕方をしています。
仕事をつくることについても、Polarisの特徴があり、特別なスキルではなくとも、日常生活で自然と得ていたスキルの中に価値を見出し、サービスにしています。例えば、地域住民として子育てや生活の中で獲得していたコミュニケーション能力を一つの価値と捉えて、コミュニティマネージャーという仕事を生み出しています。また、子どもの宿題をサポートするという、母親ならではの能力を活かして、IT企業と組んでプログラミングスクールのオンラインバディを2年間受け持ちました。これらの私たちの働き方が、実はサステナブルな能力を磨くのに役立つのではと思っています。
企業価値向上と社会課題解決を両立するべく活動するPolarisの、どういうところに経営を支える力があるのか――。
次のワークショップでは、参加者の皆さんにPolarisの強みをコメントいただき、本セミナーのファシリテーターを務めている株式会社ソーシャルインパクト・リサーチの熊沢拓氏が「6つの資本」の観点で整理していきました。
「6つの資本」とは、企業が自社の社会課題解決と企業価値向上を両立させていくためのフレームワークで、次の6つに分類されます。
参加者の方からはPolarisについて、
「人的資本か社会・関係資本かは分からないが、250人の業務委託の人たちとつながっていることそのものが強みではないか」
「いろんな地域と関わりがあり、250人が全員異なる強みを持っている」
と指摘がありました。
これについて熊沢氏は「いろいろな地域にいる250人とPolarisさんがつながりを持っていることによって、企業としても仕事が頼みやすいのかもしれませんね」と視点を示します。
「非営利型株式会社自体がなかなかないこと、利益を強く求めていないところはなかなか尖っていて強みだと感じた。財務資本にあたるんじゃないか」
という意見には、市川が次のように回答しました。
「非営利型株式会社という名前は、名刺交換をするときも確認されることが多く、Polarisのブランディングに役立ちました。働いているメンバーもミッションを実現することに価値を感じています」
熊沢氏からは「Polarisが持つ、いろいろな接点が仕事に結びついていたり、課題解決につながっていたりする印象がある。こういうことを利用して、事業のSX化の伴走支援に繋げられるようなソリューション・仕組みが作れるといいかもしれない」と示唆がある一方、
水上氏からも、「ビジョンと生活者観点を持つ人材と、自治体や企業とのリレーションを保ったり作ったりしていくところだという気がしますね」とPolarisの強みについてお話しいただきました。
これらのお話を受けて、市川からは次のようにPolarisの変化と今後についてお伝えしました。
以前は社会貢献的な視点から「Polarisさんに機会を提供できます」とお話をいただくことが多かったのですが、最近では「Polarisさんと一緒に何かしたい」、「どうやって社員に越境の体験を積んでもらえるだろうか」、「障害児や障害児を子育てしている人をはじめ、いろんな立場の人が働く場所を一緒に作りませんか」といったご相談をいただくことが増えています。切り出した仕事に人を割り当てるだけでは、変身の機会を与えられにくいですし、事業者としてもいきなり「変化の機会づくり」を押し付けられても難しいと思います。コミュニティの中で関わっていくということ自体が、長く働き続けるスキルに変換できますし、何より自分たちにとって安心で、ウェルビーイングも高まるんです。今後そういうのを価値として提供できればと考えています。役職定年を迎えた人たちや早期退職した人たちからも関心を持っていただいてるので、仕事を請け負うこと以外でも何かしらの価値やニーズがありそうだなと思っています。
熊沢氏からの次の言葉も、緩やかな組織と個人の結びつきの気づきとなりました。
「退職して終わりではなく、退職後も関係を続けるものに何か使えるような気がします。企業は利益を生み出すものであるという提示がありましたが、一方でコミュニティでもあります。コミュニティとして機能している企業にいろいろな人たちをマッチングさせて、働きたいときは働く、働けないときは働かないという関係の、強弱を織り混ぜる仕組みが企業でできていくと、よりコミュニティが良くなる気がします」
セミナーの終わりに、参加者の方からの感想をいただきましたのでご紹介します。
水上氏「日本でもいろんな地域で少しずつ取り組みが始まっていますが、具体的にドーナツ経済的な世の中を作っていくためには、やっぱりローカルが大事です」
熊沢氏「個人が持つ強みが集まって全体の強みになっていく仕組みづくりを含めて、Polarisの事例には企業の方々の学ぶポイントがたくさんあると思います。人的資本、社会・関係資本、知財とかいろんな資本が組み合わさって持続可能な組織になっていくところを、Polarisの事例から皆さんに学んでいただきたかったんです。Polarisの話を聞いて、兆しから上手くビジネスを作っていく変身資本みたいなところが印象に残りました。コミュニティはサステナブルなんだけど、企業はサステナブルじゃないっていうのが中庸としての気づきです」
今後Polarisは、創業時の原点である「社会性」に舵を切りつつ、さまざまな方面とのリレーションやロコワーキングをはじめとした働き方のSX化を進めることで、シゴト軸のコミュニティの価値をさらに深化させていきたいと考えています。
Polarisでは、ライフステージごとの自分らしいはたらき方や暮らし方について、ワールドカフェスタイルで語り合う「座談会」を定期的に設けています。
今回は、福岡天神エリアで働く女性たちによるWell-beingについて考えていくプロジェクト「Project Mariage」との共催。初の福岡での座談会開催です。
自分が本当に大切にしたい暮らし方と、はたらき方とは?
「心地よく暮らしはたらく」
正しいか間違っているかではなく、心地よいか悪いかといった感覚を軸にすることは、既存の仕組みや固定概念から自由になり、自分が本当に望む選択は何か考えるきっかけとなります。
本座談会では、100人100通りの感じ方を大事にし、それぞれの多様な「心地よさ」が共存できる方法をみんなで考えます。変化の時代の中で、惑うことは当たり前。この座談会では答えを出すことではなく、対話することを目的としています。
他者の多様な価値観に触れながら、参加者同士で、気持ちを持ち寄り語り合い、本当に大切にしたい「暮らし方」「はたらき方」を見つけてみませんか?
日時:2023年8月16日(水)10:30~12:00
会場:URBANG TABLE
福岡市中央区天神4丁目3−30 1階
参加費:無料
定員:10名
※定員になり次第締め切りとさせていただきますので、お早めにお申込ください。
学びのコミュニティ「自由七科(じゆうしちか)」
非営利型株式会社Polarisが運営する学びと探究の場。
変化の時代の中で多様な人とつながりながら、一人ひとりがここちよいと暮らしかたやはたらき方を実現するための対話の場をつくっています。
「自分らしく生き生きと働く」ことをめざして。
一人一人がジブンを大事にしながら、働くことに、前向きに、 楽しく、イキイキと取り組む。
そして、その先に、成長したジブン、 新しい価値を見出したジブン、「ジブンが大好きなジブン」 を創造してほしい。
そんな思いでスタートした Project Mariageは、株式会社TAP・一般財団法人ウェルネスサポートLab・株式会社YOUIの3社で運営しています。
※本座談会は、お子さまと一緒に参加可能ですが、保育スタッフはいませんので、保護者様の責任において、お子さまの安全と他受講者様との良好な環境づくりをお願いいたします。
下記のPeatixのページからお申し込みください。
※Polarisが実施した座談会について、開催のきっかけや想いなどをnoteに記載しています。
今回と問いのテーマは異なりますが、一度前提をまっさらにして、自分の想いや他者の想いに触れることを大事に、同じ想いで継続実施しています。
「子どものいる暮らしの中ではたらく」ということについて考える座談会
※Polaris座談会開催レポート
他者と共に自分の「ここちよさ」を探る~「子どものいる暮らしの中ではたらくを考える座談会」レポート~
お問い合わせはpeatix、またはメールでお願いいたします。
2014年9月にオープンしたco-ba CHOFU(コーバ チョウフ)は、京王線調布駅より徒歩1分にある会員制コワーキングスペースです。
「仕事」を軸に、多様な人とフラットにつながれる。
co-ba CHOFUを通して、豊かにくらし はたらくことができる。
そんな場を目指しています。
今回は、働く場をともに創るco-ba CHOFUのコミュニティマネージャーを募集します。
稼働日:基本平日(年末年始、夏季休業期間を除く。年1~2回、土日祝日の稼働もあり。)
勤務時間:10:00~16:00
報 酬:7200円/日(休憩なし)※別途イベント運営企画費 等
研修:2000円/回
トライアル期間の報酬(1,072円/1時間あたり)
※トライアル期間:勤務日数10日程度。業務の習得状況により期間は変動します。
条件:
交通費:別途一部支給(往復500円まで)
契約形態:業務委託
勤務地:co-ba CHOFU 東京都調布市小島町2‐51‐2 寿ビル2階
募集人数:1名(シフト制、週1〜2回程度)
コミュニティづくりに興味がある
まちづくりに興味がある
イベント企画が好き、興味がある
聞き上手
整理整頓、掃除が嫌いじゃない
PC作業は嫌いじゃない
変化があるものが好き
自分が知らないものやことを聞くのが好き
イレギュラーなことがあっても気持ちを保てる
知らない人と話すのはとても苦手
掃除が嫌い
整理整頓が嫌い
興味がない話は聞きたくない
マニュアルを読むのが苦手
賑やかな空間が好き
飽きっぽい
その日の業務の優先順位を判断できない
事務作業が嫌い
オンとオフの切り替えができる仕事がいい
気分にムラがあり対応を一定に保てない
疲れやすい
ご興味のある方には、業務説明会を行います。説明会に参加希望の方は以下フォームよりお申し込みください。
説明会ご応募後に日程を調整します。
説明会時に詳細のご案内をさせていただきます。
※応募フォーム内の日程については希望日時を
入力するようにしてください。
ご不明な点等ございましたら、下記メールアドレス宛にお問い合わせください。
info.coba.chofu@polaris-npc.com