コミュニティマネージャーとは

投稿者:polaris_noro

コミュニティマネージャーとは

ソーシャルビジネス用語集#3
「コミュニティマネージャーとは」

SNSやWebなどオンラインのコミュニティや、地域・趣味・仕事などのオフラインのコミュニティ。最近は多様なコミュニティに注目が集まっています。人が集まるコミュニティには、その場を管理する「コミュニティマネージャー」という役割があります。

今回はコミュニティマネージャーについて、仕事内容や求められるスキルを解説いたします。

INDEX

コミュニティマネージャーの仕事内容

コミュニティマネージャーとは、「コミュニティ(Community、共同体)」と「マネージャー(Manager、管理人)」を組み合わせた言葉です。オンラインでもオフラインでも、利用者同士のコミュニティ形成を促しながら管理する、場の運営者です。

では、「コミュニティ」とは何なのでしょうか。

そもそもコミュニティとは

「コミュニティ(Community)」を直訳すると、「共同体、地域社会」という意味があります。本来、「コミュニティ(Community)」とは「ソサエティ(Society)」よりも規模が小さく、特定の地域で自然派生的に作られ、生活をともにする集団です。家族や学校をイメージすると分かりやすいでしょう。

ただし現代のコミュニティは、「生活をともにする」という本来の定義ではなく、「一つの目的のもとに集まる」という意味合いが強くなっています。リアルな場所だけでなくオンラインサロンやオンラインコミュニティ、SNSにも、参加者にとってメリットや価値を感じられる目的があれば、コミュニティは形成されるのです。

コミュニティマネージャーは、コミュニティの運営に関する実務を幅広く担います。コミュニティごとに業務内容は異なりますが、概ね次のように大別されます。

コミュニティの管理業務

コミュニティの管理者として、利用者の出入りを管理し、利用者が安心して心地よく利用できるようにします。
オンラインコミュニティであれば、参加申請を許可したり、ルールに反することがあれば忠告したりします。オフラインのコミュニティでは、コワーキングスペースやレンタルオフィスなどにコミュニティマネージャーがいることが多く、利用案内や問い合わせ対応のほか、利用者が安心して過ごせるようにサポートします。

コミュニティ活性化のためのイベント企画・開催

コミュニティの活性化を促すため、場の提供を含めたさまざまなイベントを企画し、運営します。同じ目的のために集まったコミュニティですから、共通するテーマでイベントを企画・開催することで、参加者同士の接点ができ、交流が増えていきます。イベントの実施を通して、コミュニティの利用者を集め、ときには自らもイベントに参加しながら盛り上げていきます。

コミュニティの情報発信

コミュニティで起きたこと、もしくはこれから起きる予定の出来事をSNSやメールなどで積極的に情報発信します。コワーキングスペースなどオフラインでは、直接声をかけることもありますが、ただ発信するのではなく、利用者に安心して情報を受け取ってもらえるよう、コミュニティマネージャーの人柄が利用者に伝わるように工夫しています。ときには情報を利用者から発信してもらうなど、コミュニティへの主体的参加を促すことも。コミュニティに対して利用者が愛着を抱きやすい情報発信を心がけるのが大事な仕事です。

コミュニティ内で起きたトラブル解決

コミュニティの利用者同士で、何らかのトラブルが発生したとき、コミュニティマネージャーは間に入って解決に努めます。また、業務を振り返ったりほかのコミュニティマネージャーと情報を共有したりしながら、トラブルになりそうなことがあれば、対策を施すことも重要です。

コミュニティマネージャーに求められる資質・スキル

では、コミュニティマネージャーにはどのような資質やスキルが求められるのでしょうか。

日々のコミュニケーションを大切にできること

オンライン・オフライン問わず、場を運営するためには、場に集まる利用者や、ともに運営しているほかのコミュニティマネージャーとのコミュニケーションが欠かせません。

SNSの活用や対面での会話など、普段から利用者と積極的に関わりを持つことで、場の円滑な運営に繋げていきます。そのためには、利用者の言葉に耳を傾けながらニーズを拾い上げるスキルや意図を正確に伝えるスキルが求められます。何より、利用者・ともに働く仲間を尊重する姿勢が大切です。

変化に柔軟に対応できること

コミュニティは人が作っていくので、「こうありたい」という姿はあるものの、「こうしなければいけない」という型は存在しません。また、コミュニティの状況は日々変化します。ときにはルールを変えたり、新たに設けたりしながら場を運営する柔軟さが求められます。

場の変化を楽しむことも大切ですが、変化に富んだ場に対応するために、常に学び続ける姿勢も求められます。

地味なことでもコツコツと積み重ねていける

コミュニティは、日常の延長線上にあるものです。日々の情報発信や日常の会話は、イベントの実施に比べると一見地味だと感じるかもしれません。しかし、コツコツと丁寧に積み重ねると、コミュニティやコミュニティマネージャーへの信頼につながります。日常業務に真摯に取り組める人は、コミュニティマネージャーに向いていると言えるでしょう。

コミュニティマネージャーの企業事例

コミュニティ形成を事業に採り入れ、その運営にコミュニティマネージャーを導入している企業の事例をいくつかご紹介します。

株式会社ニューズピックス

株式会社ニューズピックスは、経済ニュースプラットフォーム「NewsPicks」を提供している会社です。全ての記事にコメント欄とアクション機能を設け、誹謗中傷と思われるコメントや問題あるコメントへの対応、イベントの企画・運営など、コミュニティマネージャーの介在により、心理的安全性を担保しつつPicker(ピッカー)と呼ばれる利用者同士の交流を促すためのさまざまな施策が行われています。

株式会社ソウゾウ

株式会社ソウゾウは、誰でも簡単に商品の売買ができる「メルカリ」を運営する株式会社メルカリのグループ企業です。2021年11月に開設した「メルカリShops」にコミュニティマネージャーを配置し、SNSでの情報発信やイベントの企画・実施、オンラインコミュニティの運営を行っています。

Polarisにおけるコミュニティマネージャー

Polarisでは、自社のコワーキングスペース運営、委託を受けたコミュニティ運営を行っています。どちらもコミュニティのあるエリアごとにコミュニティマネージャーを育成し、利用者のコミュニティ形成のサポートを行っています。

Polarisで育成したコミュニティマネージャーが働いているコミュニティは次の通りです。
(2022年6月現在)

【Polaris運営】
■コワーキングスペース
co-ba chofu

【コミュニティ運営受託】
■レンタルオフィス
MID POINT

■コミュニティスペース
KeiyoGAS Community Terrace(てらす)
Shakuji-ii BASE(シャクジイイ ベース)
※「Brillia City 石神井公園 ATLAS」ゲストサロン併設
Loco-space Fujimino
※「Brillia City ふじみ野」内

Polarisでは、コミュニティマネージャーの採用・研修・育成を行っています。また、コミュニティ運営をチームで担い、利用者もコミュニティマネージャーも成長し合えるコミュニティ形成に取り組んでいます。

コミュニティの価値を向上させるには、コミュニティマネージャーがコミュニティの参加者、地域に住まう人々や「場」を訪れる人々を、いかに巻き込んでいけるかが大切です。コミュニティが参加者にとって愛着ある場所になれば、コミュニティマネージャーにとってもやりがいを感じられることでしょう。

Polarisのコミュニティ運営に興味のある方はこちらからご連絡ください。

※本記事は2022年6月8日時点の情報をもとに執筆されています。